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音読 『感受体のおどり』 第31番

 第31番を音読します。

 走井はしりーは親たちのような境涯をなぞりたくなかった.

単行本『感受体のおどり』039ページより

第31番: 物書き(走井はしりー

 ことばによって、自分の存在を世の中に刻みつけようとする、物書き仲間・走井のたたかい。

精神の階をのぼることと世俗の階をのぼること

本文より

 自分のやり方を曲げず、物書きとして立つために自らを研ぎ澄ましてゆくことは、主人公の「私」にとって共感できる生き方で、だからこそ親しくなったわけですが、相反するように思えるふたつの「階(きざはし)」を、走井が両方とも手放そうとしない面においては違和感を持っているようです。

 

くやしがって泣く

本文より

 深い語り合いと悔しい涙のある場。狭い借り部屋か小さな店の片隅か、わかりませんが、お酒が入っている場かもしれないし、ほかの仲間もたくさんいてワイワイしている中で、本気で泣いているのかもしれません。勝手な想像です。


境涯(きょうがい)  方策(ほうさく)  世俗(せぞく)  裁き(さばき)


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 電子版がないのです。ううう。なんで。


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