音読 『感受体のおどり』 第25番
第25番を音読します。
第25番: 仕事先(校長・私)
「私」が学校を卒業して初めての就職先と思われる、中学か高校らしい校舎。表向きは社会人として自立するために、ひとまずもぐり込もうとしている「仮の冥府(本文より)」。
「日本語科の求人」というところを何ということもなく読み飛ばしてしまいそうですが、ここでは「国文科」とか「国語学科」ということなのでしょう。あるいは単に「国語の先生の求人」でしょうか。
外国人に日本語を教える日本語学校もあるし、日本語学科というのもあるのではないかしら。と調べると、たくさんありました。
日本語学科と名のつく所は、「国語」ではなく、日本語を一つの言語として多様な観点から学んでゆく学問のようです。
黒田夏子さんの芥川賞受賞作『abさんご』では、お互いを思いやるような(思いやりすぎて、ずれていってしまう・・)家族の存在が常にありました。でも、『感受体のおどり』では、家族についての文章はごく少なく、ここで出てきたのは「気の合わないほうの親」です。
荒凉(こうりょう)
・・「にすい に、 京」の文字が使われています。私が調べた限りでは、漢和辞典の「涼」の項に「凉 は同字」と書いてありました。
「青空文庫 荒凉」と「青空文庫 荒涼」の両方で検索してみると、様々な作家の様々な作品が出てきます。
ほかに、読みにくい漢字は
冥府(めいふ) など。