幸せになっちゃいけない症候群
おめでとう、と言われると、なんだか居心地が悪い。
誕生日おめでとう。
とか。
研修で表彰されたんだって? おめでとう。
とか。
言われるたびに、なんだか悪いことをした気分になる。
なんなら、このあと揺り戻し的に、ひどい目にあうんじゃないか、とさえ思う。
おめでとう! と言われて素直に「ありがとう」と言える人を羨ましく思いつつ、そのあと嫌なことがあると、やっぱりな、なんて思ってしまう。
多分幼少期のときに、何かプレゼントをもらうたびに親から怒られたり、欲しいものをお小遣いで買って怒られたりしたせいだと思う。
でも、それは間違いなのだ。
不幸になって当然、と思っていると、自然と幸せなことを避けるようになってしまう。
誰だって「おめでとう」と言って「ありかとう」と笑顔で言われる方がうれしいし、なんなら熟年夫婦がたまに花束なんか買ってくると「なんかやましいことでもあるの?」と言われて「もう二度とプレゼントなんかするもんか!」と怒ってしまった、なんて話も聞いた。
だから、幸せなことをちゃんと受け取る能力が必要なのだ。
人から、「あなたはものを決められない。それは、毒親育ちの後遺症のせいだ。だから、自分で物事を決める練習をしないと」と言われた。
もしかしたら、解毒、ってそういうことからなのかもしれない。
あなたは幸せになっていい。
そう自分に言い聞かせるところから。
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