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ロリィタと短歌と

今回の公演…『衣装箪笥のアリス』はロリィタ短歌の朗読が軸になってます。え?ロリィタ短歌ってなんだ?って思う方もいらっしゃると思うんですけどもうこれは短歌をみてもらえばすぐわかります。が、せっかくなので今回の朗読のテキストの成り立ちから書いておきます。

原宿ファッションの今を切り取る、大人になったアリス達のためのwebコンテンツ、Otona Alice Walkとロリィタ服に身を包む作家・川野芽生さんの出会いによってOtona Alice Walkロリィタ短歌部が発足し、SNSにロリィタの心を詠う「ロリィタ短歌」連載が2022年7月1〜30日の期間に掲載され、その後同9月18日に紙の本(ZINE)としてOtona Alice Book vol.1 『写真短歌集 地上のアリス』(生産分完売)が発売されました。

『写真短歌集 地上のアリス』は写真も本当にすばらしく、視覚要素込みで短歌の持つ輝きとか、無垢を強さと感じられる骨太の爽やかさとか、その奥にある透明な大きな火が迫ってくる世の中への反骨・怒り(怒りっていうか言いたいことともいうのかな)とか、自分の居場所とか、もっと具体的に言うと性別とか年齢とか外角をなんやかんや言うこの世のことに対する心の落とし前をいっしょに探そうぜ!って言ってくれてるように聞こえるパワーがページのそこここにある本でした。

今回のロリィタ短歌朗読ライブでは、普段短歌に触れてこなかった方も、ロリィタファッションに対する知識等が無い方も、ドレスコードとかないので(以前の朗読会で「ロリィタじゃないと観に行ってはいけないのでしょうか?」「男性は観に行っていいのでしょうか?」というお問い合わせをいただきました)どうか皆々様、この公演の参加者からの宣伝内容や写真があなたの琴線に触れたのであればぜひこの機会に触れていただきたいと思っています。


そんなわけで、連作「地上のアリス」から わたしが好きな短歌を引用させていただきます。

わたしの説明よりも…読めば、わかる!


模造宝石(イミテーション・ジュエリー)指にきらめかせ地上すべての城を手にする


少女期を生き延びてまたここで逢ふ アリスはルイス・キャロルを捨てて


はるのゆき 少女のやうな少年に一度生まれてみたかつたこと


殺し屋の女の映画見にゆかな紅きリボンを旗印とし


海が月に惹かれるやうにスカートはふくらむといふ夢の秩序よ


自分ひとりの部屋のやうなるうつくしき衣服の中に立つ(なんどでも)


オフィーリア、もう起きていい。死に続けることを望まれても、オフィーリア。



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どうかしら?

気になってきました?気になったアナタはぜひ

『衣装箪笥のアリス』の公演を見てくださいね。



ロリィタ短歌朗読ライブ
衣装箪笥のアリス
2024.03.30(Sat)‐31(Sun) 御茶ノ水RITTOR BASE
短歌 川野芽生
脚色 犬間洗
演出 嬉野ゆう

出演
鳥居志歩
大島朋恵(りくろあれ)
川野芽生
嬉野ゆう
じゃみー
音楽 
じゃみー

振付 森永理科(PSYCHOSIS)
音響 人見ユウリ  Nancy
映像 琴音
撮影 嬉野ゆう
配信撮影 國崎晋(御茶ノ水RITTOR BASE)
衣装協力 rubyBlossom
宣伝美術 千草ちゆ
当日制作 椎原静久

小説家、歌人・川野芽生による「ロリィタ短歌」を、優れた音響空間として知られる御茶ノ水RITTOR BASEにて、シアトリカルな演出を加えお送りする「朗読ライブ」。 声と音と視覚と身体で造る御茶ノ水の地下の〈衣裳箪笥〉で、朗読と短歌の世界をお届けいたします。

チケット
入場券 4,500円+税(配信アーカイブ付)
配信視聴券 2,000円+税(30日18:30開演回のリアルタイム配信。アーカイブ付)

3月30日 14:00開演/18:30開演
3月31日 13:00開演/17:30開演

※上演時間は60分を予定しております。
※受付開始は開演の20分前になります。

発売日:2024年2月14日21:00
Peatixにて発売開始

会場
御茶ノ水RITTOR BASE
JR中央線/総武線 御茶ノ水駅より徒歩2分
東京メトロ丸ノ内線 御茶ノ水駅より徒歩3分
千代田線 新御茶ノ水駅B1出口より徒歩3分

〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-1
お茶の水クリスチャン・センターB1


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