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すべての二十歳におめでとう -生きづらさを抱える人も参加できる成人式-
今日は成人の日です。
新成人の皆様おめでとうございます。
この三連休、多くの自治体で成人式が行われたことと思います。
私も今年新成人ですが、地域の成人式には行きませんでした。
それは不登校だった私にとってそこに居場所がないからです。
ですが私だけでなく、色々な理由で成人式を諦める人たちがいます。
不登校だったから居場所がない人。
いじめの加害者に会いたくない人。
経済的な理由で着物が準備できない人。
LGBTで着たい晴れ着が着られない人。
病気療養中の人。
転勤族で地元と呼べる場所がない人。
今つまずいていて同級生に会いたくない人。
色々な理由で、成人式が辛い人も多くいるのです。
私は毎年テレビで流れる成人式の話題やCMを目にするたび、とても苦しく悲しい気持ちになっていました。
「ハタチは一生もの」
一年、また一年、二十歳が近づくにつれて、
親への申し訳ない気持ちや悔しさで胸がえぐられるようでした。
本来、成人式は二十歳を迎えたことを祝福し、二十歳まで生きてこられたことに感謝するための式典です。
例えば学校について、
無理して行かなくていいんだよ、という優しさは広まってきています。
しかし、本当は行きたいのにそこが行ける場所ではないから、生きていくために行かないことを選択する、という人の方が多いのではないかと思います。
成人式についても、そこに付随する色んな理由で、本当は行きたいのに行けない人が多くいます。
そんな人たちに、
無理して行かなくていい、ではなく
生きづらさを抱える人も参加できる成人式を作りたいと思うようになりました。
全てをカバーすることは正直できないけれど、私が救える人は少なくともいるかもしれないと思いました。
成人式を諦める理由の一つとして挙げた中でも、LGBT成人式は全国的に行われていることを知りました。
私には、自分の力で手の届く場所として精神科がありました。
私は発達障害(アスペルガー)、現在は二次障害として双極性障害もあり、子供の頃から精神科に通院しています。
そこでスタッフに想いを話して、
これまでに参加できなかった人もokとして、20代の10名ほどを祝う会を作りました。
病院としてはこれほど大きな行事をするのは初めての試みで、スタッフもサポートメンバーもみんなで作り上げました。
私にはずっと夢がありました。
それは、成人式のステージで歌うこと。
私と同じような辛い思いをする人を減らすこと。
私はこの日のために作った歌を歌い、
この成人式は来年以降も行われることになり、
私にとっての大きな夢が叶いました。
というハッシュタグを作りました。
これから先、
生きづらさを抱える人も参加できる成人式が、
色んな形で少しずつでも世の中に広まって、
すべての人にとって、
成人式が「幸せな日」として記憶されることを願っています。
私が踏み出した小さいけれど大きな一歩が、
いつかたくさんの人の一歩になるように。
これから二十歳を迎える子たちが、
自分の20年間を誇りに思える成人式を迎えられるように。
#すべての二十歳におめでとう でたくさんの二十歳に祝福と自分らしい成人式を届けたいです。
私の成人式は誰よりも自分らしく、一生忘れられない幸せな一日になりました。
実現して下さった病院スタッフの方々、
協力してくれたサポートメンバーのみんな、
一緒に新成人として参加してくれたみんな、
見届けて下さった全ての方々、
関わって下さった全ての方々に感謝しています。
そして、二十歳まで育ててくれた両親、
これまでの20年間を支えて下さった全ての方々に心から感謝しています。
これからも自分らしい人生を、
胸を張って歩んでいきます。
不器用なまま前に進んでいく私を見守って頂けたら嬉しいです。