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メモ用詩『冬の朝・蜃気楼』

私が小さい時
朝五時
ざりざりという
音が聞こえてくる
祖父と父が
朝の勤めと
雪寄せをしている
家に上がってきた
祖父と父から
もうもうと
湯気がたっていた
その汗に
深雪を知る
登校途中
いっときの陽光
照らされた
家から上がる
ボイラーの
煙突から出る湯気が
蜃気楼を立てている
冬の朝