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メモ用詩『《トーイン クアルンゲの牛捕り》を読みて』

アリルとメーヴ
宝物争い
口喧嘩
雄牛で負けし
メーヴは怒り
雄牛クアルンゲ
奪うため
軍団集め
アラスターの地へ
折しも王と戦士ら
呪いに臥せり
クー・フリンのみ勇み立ち
戦車に乗りて
必中必殺の槍
ガイ・ボルガ
堅き盾を携え
駆けてゆく
クー・フリン
番犬のごとく
浅瀬に立ちて
牛泥棒の軍勢に
睨みを利かす
アリルとメーヴ
愚かにも
腹を空かせた狼に
見事な羊を
差し出すばかり
兄弟弟子
フェル・ディアズのみ
互角にわたれど
最期は冥界へと渡る
ついに王と戦士ら
クー・フリンのもと
馳せ参じ
アリルとメーヴ
率いし軍勢
打ち破る
アイルランド
産みし叙事詩
吟遊詩人の語り
大地に宿る言霊に
耳傾けて
いにしえの英雄
クー・フリン
御者ラング
操る戦車
ニ頭の馬の嘶きに
時代を超えて
わが心を踊らせた