「無印用品」と「侘び・寂び」
ふと無印用品に寄った。
洗練されたデザインでありながら、なぜか人間らしいというかあたたかいイメージを覚えるブランドである。一体なにがこのようなある種矛盾する感覚を抱かせるのであろうか?
ということで、少しばかり「無印」のブランドについて考察してみた。
僕らが抱く無印に対するイメージはどんなものだろうか?
・シンプル
・ちょっと高め
・実用的・機能的
・環境にやさしい
・安心のブランド
と人それぞれである。
これを受けまずはじめに思ったのが、その商品をどう使うか・なんで買うかなどについての余地が、他のブランドに比べてユーザーに対して広く開かれているのではないかということ。それによって、ユーザーが独自に考えた上で購入することになるため、より購入時の快感が増え、そしてブランド力も強化されるのではないかと。
また、そもそも無印は、生活にとって本当に必要なものを提供するという考えのもと、「無駄を排除する」でうまれたブランドらしい。というのも当時は低価格な粗悪品と、高額なハイブランド商品の二極にわかれていて、それに対するアンチテーゼとしてうまれたのだと。
また私はその無駄を排除するという姿勢に、「禅」「侘び・寂び」と似たような感覚を覚えた。極めて日本人的な感覚の問題であり、またその分野に対する知識が浅はかなのであまり詳しいことは言えないのだが、なにかを突き詰めた、削っていったからこそ現れる哲学・価値観のようなものが存在するのではないかと思うのである。
「無印良品」と「禅」
時代をこえて受け継がれる、日本人的価値観の表れなのかもしれない。