原田マハ「異邦人」を読んで
「京都に、夜、到着したのはこれが初めてだった。春の宵の匂いがした。」
そんな描写から始まります。
「本日は、お日柄もよく」「楽園のカンヴァス」「総理の夫」などで有名な原田マハさんの最新作です。マハさんの作品は、いつもその情景描写の比喩というか、言葉選びが絶妙なため、さも自分がその場にいるように錯覚してしまいます。まるで映画をみているような感覚に陥るのです。とまあマハさんについての想いはこのあたりにして・・・
まずはこのタイトル。「異邦人」と書いて、「いりびと」と読みます。