![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/162772506/rectangle_large_type_2_6109adf8554bee0f7bd41c92a0b22d41.jpeg?width=1200)
#3 話をしてもらうテクニック
のんびり不動産のみやたです。
営業は話を聴くことから始まります。
話を聴いていただく前に本当は話をしてもらわないといけません。
できれば#1の
営業は『やりかた』ではなく『ありかた』
からご覧ください。
このお話を始める最初のお題に
『営業とはお客様の問題解決をするお仕事です』
と書きました。
問題解決をするには、まずお客様に相談をされないといけません。
お客様はあなたに相談をしてくれていますか?
相談をされていると感じている人は、それなりに成績を残していると思います。
相談されているかわからない人に伺います。
・あなたは友人や同僚や家族など近しい人に相談をされますか?
・あなたが相談したいときに相談相手になってほしい人は誰ですか?
・周りでよく相談をされている人はどんな人ですか?
この質問でよくわからない、見当たらないと思っている人に伺います。
これは質問でしょうか?相談でしょうか?
・すき焼きをしたいのですが、すき焼き用のお肉はどれですか?
・懐かしい商店街がある街に住みたいのですが、それはどこですか?
・海がきれいで10万円以内で行けるツアーで行ける海外はどこですか?
実はこれは全て質問です。
相談とは、ある程度答えを持っているが、あなたの答えを教えてほしいということなのです。
先ほどの例から言うと
・すき焼きをしたいのですが、すき焼き用のお肉はAとBのどちらですか?
・懐かしい商店街がある街に住みたいのですが、戸越商店街ってどう思いますか?
・海がきれいで10万円以内で行けるツアーで行ける海外旅行を考えているのですが、グアムってどうなんでしょう?
となります。
1.心の扉が開くまでは簡単な質問を
お客様は営業マンに全てを伝えて相談相手になってもらいたいと思っています。
ただ、最初から心の全てをさらけ出すことはありません。
生理的な距離感があるように、心にも距離感があります。
※生理的なパーソナルスペース
・公衆距離 先生と生徒ぐらいの距離
・社会距離 全く手が届かない距離
・個体距離 手が届く距離
・密接距離 スキンシップができる距離
ただ安心してください。
すでにあなたの前にいるお客様の心の距離は、公衆距離ほど離れていません。
それであれば、あなたの会社にも来ていないですから。
そうすると、何となく3段階の距離感をうめるだけになります。
まず、お客様が答えやすいことから質問を始めます。
では質問です。
この中で1番簡単な質問は何でしょう?
①なぜこの場所でお探しなのでしょう?
②今回のお引越しの理由はなんでしょう?
③家賃はおいくらまででお探しでしょう?
答は③番です。
答えやすい順番は③→①→②になります。
簡単ではない質問とは、とても深い理由がある可能性があると考えればわかりやすいですね。
お客様は1度口に出した理由を覆すことがしづらいと思ってください。
答えづらいことを聞かれたときに、適当な答えを返してしまうとその後でお客様自身の声で訂正がしづらいのです。
適当に返してしまう理由はお分かりだと思いますが、今のあなたに本当のことを言えないときに適当な話ではぐらかします。
決して嘘ではありません。
今のあなたに話ができないのです。
これがわかっていると、あなたの会社にはお客様に質問をするためのアンケート用紙などがあると思いますが、上から順番に聞くことが良いわけではないことがわかると思います。
笑顔で自分のことをわかってもらいながら、お客様の心の扉を少しづつ開き、お互いの笑顔を確認して深い質問を投げかけてください。
そうすると、あなただけにしか言えない深い理由がでてきます。
それを聞けたときは、他の営業マンに勝てる距離感を持ったと自覚しても良いでしょう。
ただ注意が必要なのは、お客様によって最初から笑顔で深い話をしてくれることがあります。
そのお客様は、どの営業マンにも同じように接しているので決して距離が縮まったと誤解をしないでください。
2.お客様が話しやすい質問の仕方
とても簡単なことだけお伝えします。
この①と②ではどちらが答えやすいでしょう?
①あなたの趣味は何ですか?
②あなたはインドア派ですか?アウトドア派ですか?
①今日は何が食べたいですか?
②今日は洋食と和食のどちらが良いですか?
これは2者択一話法といいますが、選択肢を極端に減らし、どちらかを選んでいただく話法です。
これを続けていくと、知らず知らずのうちに心の奥にある自分でもわからなかった答えが出てきてしまいます。
次にたとえ話を混ぜながら理解をすすめる話法があります。
それを類推話法といいます。
あなたがお客様のことを『たぶんこういうことで悩んでいるのか?』ということが出てきたときに、ストレートだとあまりにもセンシティブな場合や、『間違えている知識のために間違えた答えをだそうとしている』というのをやわらかく伝える場合に使います。
これはわかっていただくための話法でもありますが、質問をした時に答えにくいだろう壁があるとき、その壁をこわさないと先に進めない場合にも使います。
例えば、
営業『いつお引越しをしようと思っていますか?』
お客様『2月か3月です』
営業『なぜ2月か3月なのですか』
お客様『物件が一番多いのでその時期にしようと思っています』
賃貸不動産経験者ならわかると思いますが、その時期は確かに単身者用物件は多くでます。
ただ、
・初期費用や家賃が普段よりも高い物件が多いこと
・内見をしないで決めないといけないお部屋が多いこと
・お客様が殺到するので決めるときに即断が必要なこと、
これを理解していないと、その時期のお引越しをおススメすることができません。
直球で上記の内容の話をすることも方法の1つですが、あなたの話を100%信用していないお客様にどこまで伝わるのでしょうか?
そんな時に類推話法が役に立ちます。
※例
今年の2月に私が接客されていただいたお客様も〇〇様と同じように考えて、来店いただいたお客様がおられました。
そのお客様は、思っていたより高い家賃や初期費用だったので、こう言われました。
お客様『年末に見ていた時に気になっていたお部屋の家賃はもっと安かったのですが?』
営業『家賃はお客様の動きが多くなってくると変動します。それは礼金も無い時と2ヶ月になるときもあるぐらいですので、時期によって条件は変わってしまいます』
お客様『そうすると家賃が安い時期はいつなのでしょうか?』
営業『簡単に言うと、5月以降でシーズンが終わってからです。しかも今は内見をせずに決めないといけないお部屋も多いのですが、それでも大丈夫ですか?』
お客様『中は見たいので5月以降にします』
2月から3月はその時期にどうしても引越しをしないとお客様が多いので、そのようなことになるのです。
わかりやすく値段のことだけ言うと、ゴルデンウィークや正月に旅行に行くようなものです。(この例え話も類推話法の1つです)
『こんなお客様がいらしゃったのですが、〇〇様はいかがでしょう?』
過去のお客様の話や、誰かから聞いた話ということにして伝えたい事を伝えてみましょう。
3.高等テクニック
その他によく言われる高等テクニックがあるのですが、これはお客様の心の扉を早く開いてもらうための方法です。
①ページング
話をしている人の会話の速さ、トーンなどを合わせることで、相手が聞き取りやすくなるというテクニックです。
私自身はこのテクニックは早めに体得したので、自然とできるようになっています。
老人にはゆっくりとはっきりとした口調にすると聞き取りやすいのはわかると思います。
早口の方には早口で話をしないと、イライラされる方がいます。
②オウム返し
お客様の言葉をそのままお返しすることです。
お客様『陽当たりが良いお部屋が良いですね』
営業『陽当たりが良いお部屋だと気持ち良いですよね!』
お客様『駅徒歩5分以内で探しています』
営業『私も昔は駅徒歩5分以内って決めていました』
このオウム返しで自分に興味がある、感性が近いと思っていただけます。
これも早めに心の扉を開いていただくテクニックになります。
③ミラーリング
相手のしぐさや癖などをそのまま模倣することにより親近感を持ってもらうことです。
人は自分と同じような癖や考え方を持っていると親近感がわいてきます。
そのため、似ている人だと安心感が生まれてきます。
ただ、このミラーリングだけは私はあえて実践していません。
真似をすることを何となく気づかれると不快感を与えることがあるなど、やることでマイナスに可能性があります。
その他にも、心理的なテクニックで心の扉を早めに外していく方法はあります。
それはいずれまた他でご紹介しようと思いますが、ここまでの#1~#3までのことをご理解いただくだけで、お客様の心の扉が開く瞬間を見ることができることでしょう。
お客様の本当の気持ちを理解し、あたたの知識と経験でより良い提案をし、喜んで頂けるお客様が増えることを願っています。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
次回は『営業マンに必要な考え方』を書いていこうと思います。
いいなと思ったら応援しよう!
![のんびり不動産 n.miyata](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/162526453/profile_c8ff8a5e280c2b69b216cd21ed263d20.png?width=600&crop=1:1,smart)