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末代にわたり繁栄する

近江商人とは?

今回は経営実践研究会のイベントレポート1日目後半です。笑
このブログから読んだ方はまず下記をご覧いただくとご理解いただけやすいです。

前回は幸福学を研究している前野教授のお話でしたが今回は近江商人の末裔である塚本喜左衛門さんのお話を聞いて学んだことを書きたいと思います。

近江商人については以下をご覧ください。

近江商人とは、近江国(現在の滋賀県)に本宅(本店、本家)を置き、他国へ行商して歩いた商人の総称で、大坂商人、伊勢商人と並ぶ日本三大商人のひとつ。「近江の千両天秤」ともいうように、天秤棒1本から財を築き、三都(江戸、大坂、京都)をはじめとする全国各地に進出し、豪商と呼ばれるまでに発展していった。
https://www.itochu.co.jp/ja/about/history/oumi.html

近江商人の流れを汲む有名な企業はたくさんありますが、伊藤忠商事、トヨタ自動車、ワコール、西武鉄道などがそうです。三井財閥や住友財閥の近江商人の流れをくむそうです。一説には上場企業を輩出している数が他の地域と比べて50倍高いそうです。

なぜ近江商人が発展することができたのか?いろいろ理由はあると思いますが私は2つポイントがあるように感じました。

三方よし

近江商人の理念である「三方よし」
売り手よし、買い手よし、世間よしとなるビジネスをすることを心がけています。
買い手となるお客様に喜んでいただき、社会貢献にもなり、きちんと稼ぐことができるビジネスを目指そうということです。そうすることで顧客や地域から信頼を得て、継続的にビジネスをすることができるようになります。

大事なのは家庭内教育

近江商人が昔から途切れることなく栄えている理由として親や親戚が子どもの教育をきちんとしているからでしょう。
家訓の話をしてくれました。

いっときの道を開くのは才能である。
人生を豊かにするのは努力である。
次の代まで栄えるもとは、家族に根付いた習慣である。

つまり、才能より努力より何よりも大事な習慣であることを説いています。
倹約も習慣化しており、その例してちびた鉛筆の写真を見せてくれたのはとてもインパクトがありました。
塚本さんの父は毎朝3時に起きて鉛筆を削ることが習慣だったそうです。

また、父や親戚は折に触れて先祖が体験したことを話してくれたそうです。例えば明治維新の時に苦労した時や第二次世界大戦敗戦時に預金封鎖にあった時など、その時々によって様々な困難があったがどのように乗り越えたのか?ということを子どもに語りついで過去から学び未来へつなげることを大事にしています。

塚本さんは月に1回、自分の子どもたちと一緒にファミリー勉強会を開催しています。この勉強会では1ヵ月間の間に本屋体験を通して学んだことを各自が発表する場です。詳細は下記をご覧ください。


末代に渡り繁栄する

近江商人とは、三方よしの精神で誰からも愛されるビジネスを展開し、習慣を味方につけ、その繁栄が末代まで続くように家庭内教育をしていく仕組みが整っている1族であることがわかりました。

子どもの幸せを願うなら、自分たちで教育をする気概を持って育てていく必要があるなと思います。そして、孫やその先の1族の幸せを願うなら、家訓など後世にわたって伝える術を考える必要があります。
当然ですが、子どもの教育をすべて学校任せにしてはいけないってことですよね。

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