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恩を循環させる

4月に入って年度が変わり、あっという間に4月も中旬になりました。日々目まぐるしくて中々やりたいことが出来ていないのですが、とても充実した日々を送っています。
株式会社わけわけが2期目に入っているので、その抱負や古巣からいただいていた業務委託のこと等、書きたいことは山ほどありますが、また次回以降に書きたいと思います。

今回は「恩を循環させる」をテーマに書きたいと思います。
結論から言うと恩返しはとても素敵なことですが、本当にお世話になった人に対して、受けた恩と同等の価値を相手に返すことなんて無理じゃないかと思ったいう話を今回は書きます。

恩を循環させるイメージ

元上司から受けた恩とは?

先月、自分が先生をしていた時に大変お世話になった元上司が年齢のため引退されました。
この元上司からは先生としての在り方や仕事の仕方を色々と教えていただきました。今でも覚えている名言がたくさんありますのでいくつか紹介すると…

「神は細部に宿る」
「人は成長しようと努力し続けてやっと平行線。現状維持でいいと思った途端に下降する」
「常にチャレンジし続ける姿を子どもは見てる」

池田語録

ほんと、自分にも他人にも厳しい先生だったので、さまざまな指導に対してストレスを感じることもありましたが、今になって思えば育ててくれようとしたんだと感謝しています。
自分が新たなチャレンジをしたくて教員を辞めようか悩んでいる時も、背中を押してくれたのはこの方でした。
教員を辞めて1ヶ月程してから自宅の近くまでわざわざDVDを持ってきてくれました。サッカーの本田圭佑選手が大怪我に見舞われながらも持ち前の上昇思考で、それを克服する様子が描かれている内容でした。
たぶん、何事にもチャレンジしている同年代の本田選手を見せることで、奮い立たせようとしてくれたんだと思います。

その後も時折、食事に連れて行ってくれたり、一緒に旅行に行ったりとお付き合いは続いていました。

記念写真

さぁ、恩返しだ

そんな上司が3月末で引退すると聞いて、何かできることはないか考えた時に思いついたのが、フォトムービーをプレゼントすることでした。
今まで一緒に働いた先生や教え子からのメッセージ付き自撮り写真を動画にしてプレゼントされたら嬉しいんじゃないかと思ってさっそく行動開始。
手伝ってくれる仲間を募りつつ、色んな伝手を頼ってフォトムービー用の写真を提供していただけないかお願いしました。
自分が退職した後に元上司と一緒に働いていた先生等は繋がりがないので、けっこう苦労しましたが50~60人の方々が写真や動画を送ってくれました。
この企画のために同期メンバーで集まって動画撮影してくれた卒業生もいてて、元上司の人徳を感じる旅でした。

いただいたデータを動画編集ソフトでフォトムービーにして、ちょっと素敵な音楽を挿入して完成。20分ほどの超大作が出来上がりました笑

このフォトムービーを感動的な場面で渡したいなぁと思ったので、
サプライズパーティーを企画して、プロジェクターで上映会をすることにしました。
サプライズは簡単なもので、

•元上司と親交の深い先生が元上司を飲み会に誘う
•元上司は少人数で飲むと思ってパーティー会場に来店
•隠れていた自分や元同僚15人ほどがいきなり現れてクラッカーを鳴らす
•パーティー開始!
•ええ感じになってきたところで上映会開始

って感じです。

上映会の様子

恩を返し切るのは無理

上映会が終わって元上司にスピーチしていただきとても感動的なフィナーレを迎えることができました。いやぁ、良かった!
久しぶりに会う仲間とお話しできて楽しかったし、なにより、元上司がこのパーティーを喜んでくれているのがとても嬉しかったです。
本来なら大満足で終わるはずなんですが、自分の中のリトル野中が言うんですよね。

「たかだか、動画作成とパーティー企画したくらいで恩を返しきったと思うなよ」

そりゃそうです、前述のとおり大学卒業してから自分が仕事人として生きていけるようになったのは元上司のおかげです。自分を育てるために大変多くの時間を費やしてくれました。
この先、一生かかっても返すことができないほどの大恩があります。

じゃあ、どうすればいいか?
自分が出した答えは…元上司からお世話になった分、今度は自分が同世代の先生や若手の先生に貢献することで間接的に恩を返していくしかないんじゃないかと思いました。つまり、もらった恩を次の人に回していくって発想が大事だと思ったのです。そして次の人もまた次の人へ恩を回していってもらえたらいいなぁ。
「恩を循環させる」と冒頭に書いたのは、きっと回していった恩は形を変えて、気づかないところで自分に返ってくるような気がしたからです。

恩をもらった人に、恩を返すっていうのは素晴らしい発想ですが
二人だけで完結してしまうと、自分と関わってくれる人たちが幸せになることはありません。恩を循環させて自分や自分と関わってくれる全ての人が幸せになればと思っています。そんなことを気づかせてくれた元上司に感謝。
これからはごゆっくりお過ごしください。

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