進めない
4月に部活で学校にいた私が出会った
今思えばスーツ姿のあなたに、教室で出会ったあの時から魅かれていた
そこからまさか担任になるなんて思ってもなかった
先生にとって初めての1年
私にとってかけがえのない1年
前者はわかりきっていたけど、後者はそこまでとは思ってなかった
気づかない内に好きになってた
理科が大好きな所も
字がそんなにきれいじゃない所も
しわを寄せて笑う顔も
野球部を見る姿も
少し違うイントネーションで私の名前を呼んでくれる所も
彼女さんのこと大好きな所も
ずっと見てたんだ
先生気づかなかっただろうけど
おかげさまで得意教科になったよ
進級して、担任が変わって
それでも授業中、私に笑いかけてくれて
隣のクラスに遊びに行って、お話したり
廊下側の1番端の席になったら、廊下でノートのチェックする先生を眺めたり
面接練習の待ち時間に、頑張れって声を出さずに言ってくれたり
だめだ
なんで先生なんだろうね
気持ちを伝えることすらできない
歳の差はどうでもいいよ
でも、立場は相手を困らせるだけ
出会える世界線を選べたらよかったのに
先生と生徒じゃなかったら
歳もこんなに離れてなければ
もっと違う関係だったのかな
でも、
先生と生徒じゃなかったら
歳もこんなに離れてなければ
出会えることもなかったんだよね
私は運命だと思ったよ
でも、私の思ってた運命とあなたの運命は
一致しなかったね
わかってるんだけど
まだあなたの笑顔がこびりついて離れてくれない
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