生まれるときに。
生まれてくる時に、
「俺は足が遅く生まれてきたい」
「私は計算が苦手で生まれてきたい」
「手先が不器用に生まれてきたい」
「味覚や色彩を人より感じない鈍く生まれてきたい」
「手や足が不自由に生まれてきたい」
「心が弱く生まれてきたい」
「仕事が嫌いで生まれてきたい」
「人の心が分からないタイプで生まれてきたい」
そのようなことを望んで生まれてきた人など一人もいない、と年を重ねてきて思うようになりました。
逆に「お金をうまく稼げるように生まれてきたい」
「コミュニケーション能力高く生まれてきたい」
「俺は絶対に達筆になるんだ」
「私は女優のように生まれてきたい」
「僕は飛びぬけて繊細な仕事ができるように生まれてきたい」
「いい大学に入れる頭脳で生まれてきたい」
「健康や体力、元気は誰にも負けないように生まれてきたい」「とくに膵臓は自信がもてるように生まれたい」
「しかたがない、ジャニーズジュニアから始めるか。いや読モ活動からスタートするか」と生まれて思うわけでもなく、
あるいは「嫌なところ、悪いところばかり見るように生まれきたい」「いいところをたくさん見つけるよう生まれてきたい」や、
そして「苦しんで、苦しみだけで生きていきたい」と思って生まれてきた人もまた一人もいないと思います。あげれば切りがありませんが、これら一つでも望んで生まれてきたわけではない気がします。
それぞれ個性があって、努力とは関係がない持って生まれた要素も大きい中に、
たまたま何かを持っているだけで、そのたまたま持って生まれた要素がその時代、その時代ごとに有利不利になりやすいということがありつつも、
その持って生まれた個性で、それぞれの時代で、少しでも苦しみを減らして助け合って生きていくことが大切なのではないか、と思うようになりました。
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