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大手組織攻略はこれ一つで格段に進みます。
大手の組織攻略ってなかなか難しいイメージありませんか?
とりあえず対面の担当者にPRするもののその後どうしていいかわからない。
組織図を作ってみるもののどう活用したらいいかわからないなど。
なかなかできていない方が多いのではないかと思います。
ABM(アカウントベースドマーケティング)という言葉は最近よく聞かれると思いますが、その中でもまず初めに組織構造と部署の力関係の把握を行います。
組織構造を理解する
そもそもどういう部署があって、どのような部署が関わってくるのかをまず把握する必要があります。
CRMなどで組織図が残っていない場合は会社のHPに組織図など載っているケースがあるのでまずそれを確認します。
大手顧客かつ金額が大きい案件の場合、単一の部署で導入を決めることは少なく、いろんな部署のステークホルダーが関わってきます。
例えば営業系SaaSのサービスの場合であれば、
営業部、営業企画部、マーケティング部、経営企画部、情報システム部、経理部・・・
など様々な部署が関わってくる可能性があります。
部署の力関係を把握する
大事なのは関わる部署の力関係を把握することです。
営業系SaaSだと基本は営業部や営業企画部の意見が強いケースが多いですが、情報システム部がかなりの権力を持っている企業もあります。
このあたりは会社によって正直かなり状況は違うので、訪問に行ったときにそこの力関係を見極める必要があります。
ある程度情報を聞ける担当者であれば、
「御社の中で声の大きい部署ってどの部署になるんですか?」
とストレートに聞くこともあります。
また部署の統廃合や新部署創設など大手なら1年に1度変わるところもあ流ので、私はネットに掲載されている組織図や自作した組織図を印刷して
「今ってこの部署の構成で合ってますか?」
というような形で定期的に確認していました。
それではここから本題です。
情報キーマンを把握する
部署の把握以上に大事なのがキーマンの把握です。
一人のキーマンをおさえるだけで大口案件が決まるケースもざらにあります。
ではキーマンをおさえるためにはどうしたらいいのでしょうか?
色々やり方はあるのですが、私がかなりの数のキーマンを把握し大手組織攻略した手法は
「情報キーマンをおさえること」
情報キーマンとはその名の通り情報をこちらにたくさん提供してくれる人です。
情報キーマンは社内の力関係や裏事情を教えてくれるため、超強力な味方になるので、情報キーマンについてCRMに記録することもかなり重要です。
ここで重要なのはこの情報キーマンは導入可否を決める部署所属ではなくてもよく、決裁者や有効担当者でなくても良いということです。
もちろん関連性の高い部署に越したことはないのですが、社内の情報を集めることが目的なので問題ありません。
私がキーマンの情報を集めるときよく行っていた情報キーマンの特性は下記の2つです。
❶導入部署の若手担当
❷購買・資材・経理部の担当
❶に関しては想像つくかもしれませんが、まず導入部署の情報は何としても手に入れておきたいです。
係長とか課長クラスになると案件の情報や人の情報漏洩に敏感なのでなかなか教えてくれません。
そのため一番話してくれそうかつ役職についてないノリが良い若手の担当に聞きます。
今やっている案件の情報や部署内での力関係など。
案外部長より副部長や係長の声が大きいというような話や〇〇さんと△△さんは実は仲が悪いなどの生の声が聞けたりします。
こういう情報があると全く攻め方が変わります。
通常なら部長に直でいくところを係長に合意を得てから部長に行ったり、仲悪いと言われている人の話は出さないようにしたりします。
結局、企業や部署の中には必ず力関係は存在しているのでそこを把握することは売上に直結すると言っても過言ではありません。
❷に関してはなぜ購買・資材・経理なのかというと
基本的には全部署の注文書がそれらの部署を通るからです。
もちろん業種などにもよるので一概には言えませんが、バックオフィス系だと全部署と関わりがある部署というのは結構あります。
それらの部署の方はかなりの情報通であることが多く、どこの部署の誰が力が強いなどを把握していることはよくあります。
その方に「いつもお世話になっているので・・・」という形で会社の新しいカタログやノベルティなどを持っていきます。
その際に組織図を持っていって、把握している部署のキーマンだけ記入しておき
「こちらの方々にはいつもお世話になっているのですが、他にもご挨拶しておいたほうがいい方っていらっしゃいますか・・?〇〇さんならその辺りよくご存知かと思いまして・・」
と聞くと普通のあまり行けてない部署のキーマンとか普通に教えてくれたりします。
その後キーマンには
「購買の〇〇さんからキーマンさんにご挨拶はしておいたほうがいいと伺っているのでご連絡させていただきました。挨拶が遅くなり申し訳ありません」
というような形でいくと比較的スムーズにキーマンに会えます。
このあたりは一例ですが、かなり効果があるのでやってみてください。
大事なのは細かいテクニックではなくいかにキーマンを攻略するために多角的に情報を取れるかということです。
ここの武器が多いと大手攻略は前に進みやすくなります。
とは言え、細かいテクニックもそれなりに大事なので反響が多ければ、またテクニック的な記事も書いていきます。
それでは!