天使が翔ぶ〜精神科看護実習の10日間〜
あらすじ
これは私が精神科の看護実習に行った時のお話。
私がただ一人配属されたのは、40年以上前に建てられた、取り壊し前の古い病棟。そこは鉄格子の保護室が6室あるだけの閉鎖病棟だった。
受け持ったのは、唯一女性患者の瀬川さん。10代後半に入院してから30年。少なくとも10年間は、この閉鎖病棟から外へ出ることを拒否していた。
そんな彼女を相手に、手探りの奮闘が始まった。
やがて芽生え始めた互いの理解は、心を動かし、彼女を10年ぶりの散歩へと導いた。そこで見たものは、瀬川さんの