🗂️ Design Materials:この状況にどのように対応すればいい?さまざまな状況を理解して、適切な対応を選択しよう。クネビン・フレームワーク
「クネビン・フレームワーク」とは?
通常、状況または問題領域が異なれば、必要な対応も異なります。 クネビンフレームワークは、答えが定かではない問題へのアプローチを分類することができるフレームワークで目の前の状況を理解し、対処している状況のタイプに適した決定を下すのに役立ちます。
💡クネビン(Cynefin)フレームワークとは、IBMのデイビッド・スノーデンが1999年に開発した問題解決のフレームワークです。クネビン は、ウェールズ語で、生息地という意味です。
因果関係が明確、また正解が明確でなく難しい状況でベストプラクティスが使えない問題においてもどうやって取り組んでいくべきかというのを考えることができます。
💡ストプラクティスとは、ある結果を得るのに最も効率のよい技法、手法、プロセス、活動などのことです。
クネビンフレームワークはそれは、明確、煩雑・困難、複雑、混沌・カオス、そして無秩序の5つの領域を概説しています。 明らかなドメインには、これまでに見たことがあり、ベストプラクティスがある状況が含まれます。
複雑なドメインは、何が起こっているのかわからないが、状況を分析して何をしなければならないかを理解するために必要なスキルを持っている状況に適用されます。 混沌とした状況では、環境は不安定であり、迅速に行動する必要があります。 無秩序ドメインは、環境の性質を判断できない状況を表します。
5つのドメイン
このフレームワークは、問題または状況を分類するために5つのドメインを識別します。
1. Clear:明確
→ 問題の因果関係・構造が明確である
2.Complicated:煩雑・困難
→ 少し分析すれば、因果関係・構造が明確になる
3.Complex:複雑
→ 因果関係が複雑、調査・探索が必要である
4.Chaotic:混乱・カオス
→ 因果関係が不明確で、状況や問題を理解することも難しい状況である
5. Disorder:無秩序
→ 直面する問題に適切な解決策がない状況
このアイデアは、現在のドメインを特定し、その特性に基づいて適切なアクションを選択することです。
明らかな問題は十分に理解されており、その解決策は明らかであるため、よく知られている、スクリプト化されている可能性のある解決策を適用することで解決できます。 ところが煩雑な問題では専門知識を適用して次に何をすべきかを決定することが必要になります。複雑な問題を解決するには、実験、評価、知識の収集が必要です。 混沌とした問題では、あなたの当面の優先事項はそれらを封じ込めてから長期的な解決策を見つけることです。 無秩序とは、フレームワークの中央にあるスペースを指します。 フレームワークのどこにいるかわからない場合は、他のドメインの1つに移動することを優先します。
それでは、各ドメインについて詳しく見ていきましょう。
1. 明確
因果関係が単純な誰にでも解がわかる問題、ベストプラクティスが適用できる
状況:因果関係が明確、また正解が明確
明確または単純とも呼ばれ、これはベストプラクティスの領域です。 これは、問題がよく知られていて明確に定義されており、因果関係が明確であり、状況が安定している状況です。
多くのプロセス指向の状況と問題がこのドメインに分類されます。 それは私たちが意識して理解していることです。これらの状況では通常、解決策は明確であり、多くの専門知識は必要ありません。
プロセス:把握→分類→対処
1. 状況を感知する
2. 分類する
3. 対応する
得られる解:ベストプラクティス
状況を理解し、分類してから、ベスト・プラクティス・ソリューションを適用して応答します。
2. 煩雑・困難
因果関係が複雑で解が複数あるような問題、専門家による分析でベストではない最適な解、グッドプラクティスを得ることができるような問題
状況:因果関係が明確、分析して正解がでる
状況が煩雑している場合、質問が明確でも、複数の正解がある可能性があるためにそれらに答えるのに手間がかかる場合があります。
分析が必要なため、ここでの状況には通常、専門知識が必要です。専門家は状況を評価し、可能な選択肢を調査し、行動方針を選択する必要があります。
プロセス:把握→分析→対処
1. 問題を感知する
2. 分析する
3. 対応する
得られる解:グッドプラクティス
3. 複雑
分析だけでは到底解が出ない問題。繰り返し調査をしたりしながら問題を感知して解としてプラクティスを導き出す。
状況:因果関係が複雑、正解が不明確、正解を作り上げる
状況が複雑な場合は十分な知識がないため、分析では理解できません。そもそも何に答える必要があるのかが明確ではありません。
こういった場合の最善のアプローチは、最初に実験し、問題について学ぶことです。次に、何を扱っているかを感知し、適切に対応します。目標は、問題や状況がより扱いやすい複雑な領域に移動するように十分に理解することです。
プロセス:調査→感知→対処
1. 対象調査
2. 問題を感知する
3. 対応する
得られる解:探し当てたプラクティス
4. 混沌・カオス
「複雑」よりも繰り返しやるような計画すらも組めないような問題。まずは対処のために行動し、そのアクションを振り替えることで解だったかを考える。プラクティスを想像する。
状況:因果関係が不明確、緊急対応が必要、正解はもちろん不明
物事が制御されていないとき、状況は混沌とした領域に分類されます。原因と結果の関係が不明確な場合です。
ここでは、状況を封じ込めるために、最初にある程度の安定性を確立するために行動する必要があります。その後、状況を評価し、複雑なドメインに移動するのに十分な秩序をもたらすように取り組みます。
プロセス:行動→感知→対処
1. 行動する
2. 問題を感知する
3. 対応する
得られる解:行動の後の新規プラクティス
5. 無秩序
問題分類すら不可能な事象
自分がどこに立っているのかわからない場合は、無秩序の領域にいます。 目標は、適切なドメインをすばやく特定し、そこから前進することです。 問題や状況を複数の部分に分割し、それぞれを特定のドメインに割り当てると役立つ場合があります。
テンプレート
クネビンフレームワーク強力で柔軟な動作モデルです。 問題や決定を分類し、適切な対応を見つける必要があるときはいつでも、テンプレートを使用できます。 このフレームワークは、危機や予期しないイベントへの対応にも役立ちます。
https://miro.com/templates/cynefin-framework/
Miro:クネビンフレームワーク・テンプレート
さまざまなタイプの問題をナビゲートし、意思決定を導こう!
[参考資料]
私も、色々勉強中なので、皆さまの、ご意見・ご感想をお聞かせください。お読み頂きまして、ありがとうございました。
メルボルンを拠点にプロダクトデザイナーとして働いています。 主にデジタル・プロダクトの制作に携わっています。
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