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【不登園記録#4】3歳5ヶ月登園拒否。保育園の先生が怖い

妊娠中、保育園見学をした。
通園できる範囲で20数園。スプレッドシートを立ち上げてスコアシートを作った。私は相当こだわり屋で潔癖だった。



◇ 保育園探し

我が子を0歳から預ける。色々な事故や事件の報道を見ていた。やっと産まれてきた可愛い我が子の預け先に妥協はしたくなかった。

先輩ママから言われたアドバイスは、大体この2つ。

  • 家と職場までの距離

  • 持ち帰る荷物・洗い物の少なさ

でも親が働くために預けるのだから、環境ぐらいは子どもにとって良いところにしたかった。だから、片道20分までを許容範囲に探した。

結局は、森の中にあるような園庭と建築士がこだわった木造の園舎の園にした。先生たちはエプロンではなく、Patagoniaやmont-bellなどアウトドアブランドの服装をしていた。泥んこ遊びや、登山をしていて、モンテッソーリ教育にも力を入れる園だった。

◇ 励まし

年少クラスに上がる少し前に、先生から提案をされていた。
「早朝保育から来てもらえると、子どもが少ないからスムーズに入れると思います!」理由は、他の子よりも準備と切り替えに時間がかかることだった。

でも、それはしてあげられなかった。彼の睡眠リズムに問題があったから。
1歳半ごろから、23時過ぎまで寝れないことが多く、早朝保育の時間に起こすと明らかに睡眠時間が足りなかった。何度もリズムを変える工夫をしたが無理だった。

登園拒否が2,3ヶ月続いて疲弊しているとき、毎朝先生からは、「お母さん、大丈夫ですよ。来てしまえば楽しく遊んでいるので!気をつけていってらっしゃい」と言われていた。

友達の保育士にも相談をした。「朝はお母さんが直ぐにバイバイしないと、子どもがグズったら構ってもらえる。と誤学習するからサッと離れるのがベストだよ」先生もプロだから大丈夫だよ。と励まされる。

また別の日には、幼馴染のお母さんに相談をした。(保育士歴35年で今は公立の園で園長先生をしている。)「だって、親が働かないといけないから預けてるでしょう。いくら行き渋っても預けるしかないよね。泣く子は年長さんまで続くつもりで、ドシッと構えてな」と言われた。

我が子はまだ年少。年少さんなんて幼稚園に行き始める頃だ。まだまだお母さんと離れたくなくて泣いたりぐずるのが普通だろう。

そんな年齢の子を預けられないとしたら、親の心が弱いだけだと思われてしまう。
神経質なお母さん。親の余裕のなさが子どもに伝わっているご家庭。そんなことを思われないように先生の前では明るい母を務めた。

しかし、私の母が主任に何やら話をしてからは、お迎えのたびに「今日はこんなことをして、こんな様子でしたよ!」と先生方が手厚く伝えてくれるようになった。廊下ですれ違う別のクラスの先生にも「今日も楽しそうに、こんな遊びをしていましたよ」と笑顔で言われる。

その声かけが気づかぬうちに、大きなプレッシャーになっていった。

あそこの家はお母さんのケアをしましょうね。と職員室で申し送りをされていると感じ、恥ずかしさと情けなさを抱いた。

「送り出し能力の無い家庭」とラベルを貼られるのが怖くて、励まされるほど先生へのパフォーマンスとして、ドシッと構える母でいたし、いつも笑顔で振る舞うようにしていた。
それと反動して朝に全力で癇癪を起こす子どもへのイライラは増大していく。

◇ 先生が怖い

行き渋りが始まって2ヶ月ごろ毎朝寝顔を見ては、まだ起こしたくないと数秒眺める。今日も門が閉まるギリギリまで格闘する時間がこれから始まる。

この日も1時間半格闘したが、間に合わない。「10分遅れます。」と伝えるために電話を入れた。

いつもは事務の先生だが、時々主任の先生が出る。

主任の先生は気分屋だ。声にその日のコンディションがはっきり出る。電話したその日は、朝からイライラして余裕のない声だった。

私は怖くなった。遅れると伝えたら、怒られるのではないか?ラベルがより大きく貼られてしまうのではないか?

結局、遅れます。と言えなかった。咄嗟に、「自宅保育ができるので今日はお休みします。」と、言っていた。

泣きくたびれて、玄関に突っ伏せる彼に保育園は今日休むことを伝える。ケロッと笑顔になった。それを見て私はイラッとする。

YouTubeをひたすら見せて、どうにか在宅勤務をこなした。

次の日にも園に朝電話をする。担任の先生がたまたまでた。
「今日はお母さんお休みですか、、?」と聞かれて、「お子さんには、お母さん今日お休みだから一緒に休もうか。とかは言わないでもらっていいですか?〇〇くんが行きたくなくてどうしてもお休みならいいのですが、、」と歯切れ悪く言われた。

やっぱりそうか。親の送り出し能力がないことが課題だと思われている。

彼は保育園ではおとなしくて、話もよく聞くいい子だった。他害もしないし、聞き分けが良い。だから先生がフォローして活動に入れたら問題ない子という評価だろう。

家での癇癪の激しさは全く想像されない。私も先生の前で必死に良い母を演じていたのがいけない。


でも正直、もう頑張らなくていいんですよ。と私のしんどさを認めてほしかった。
保育園で子どもをそんなに頑張らせないでほしかった。

保育園を子どもにとって行きたくて帰りたくない安心できて楽しいところにしてよ。

それができないから、家庭にその皺寄せがきているんだ。と自分以外の所為にしないと心が折れてしまう。いや、もう折れているのかも。

子どもの気持ちを無視して連れて行くことで私の気持ちもしんどくなる。

仕事があるから行ってもらわないと困るけど、子どもの気持ちも尊重したい。頭の中がこんがらがった。

保育園という場所が私も怖くなっていく。
先生と目を合わせるのも怖い。

でも私の考え過ぎで、喉元過ぎれば系の話なのかもしれない。

私が子どもに甘くて過保護すぎるのかもしれない。ぐるぐる答えのない、ただ自分を責める思考が続く。

自分の気持ちが信じられなくなった。
そうしたら先生のことも、信じられなくなっていった。


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