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【不登園記録#22】3歳6ヶ月、未来への不安でキャパを潰さないようにしたい
療育に行った日。寝る前にアイスを食べたいという。
23時近い。
渋々シューアイスを渡した。
すると、アイスの袋が空気でパンパンになっている。
彼は気になりじっと観察している。
小さな指で押した。
空気がスーと抜けて袋は潰れた。
「なんで潰れるの?」というので、「中の空気が抜けたんだなぁ」と言うと
「空気はどこからきたの?」と返ってきた。
眠たい頭を起こしながら「いい質問だね。どこからだと思う?」と聞く。
「んーわからない」
「そうだよね、ママも分からない。」
パンパンと膨れた空気はどこから?
スマホで、袋がパンパンになる原理を調べてみた。
袋の空気の量は工場を出たときから変わっていない。
外側の袋を押す空気の量。つまり気圧が変わっている。
ということを、簡単にして彼に説明してみた。
「ふーん」くらいの反応が返ってきた。
でも私はそれを知って、
そのものは変わらなくても、周りが変わると形を変えてしまう。
という原理に気づく。
小さな指で潰された、アイスの袋を見ながら想う。
彼には彼のキャパがある。
周りの変化によってパンパンになってしまうことも萎んでしまうこともある。
それが気になるからと、焦った私がぷすっと潰さないようにしないといけない。
彼は自分の影を見ていた
アイスを食べて満足した彼はやっと寝た。
と思ったら目がぱっちり開く。
「うんちがしたい」
あ〝ーーーーーと思いながら
真っ暗な部屋で、スマホをたぐり寄せ
ライトボタンを押しおしりを照らす。
「わーまた高くなっている。おーー大きいねー!」
「前に出たり、後ろに下がって、影の大きさは変わるね。」
「ジョージが言ってたよ、前に出ると小さくなって。下がると高くなるんだって」
YouTubeで見たおさるのジョージの話をちゃんと記憶して、現実世界と紐づけていた。
それを聞いて嬉しく頼もしい。
3歳半の頭はフル回転しっぱなしだ。
よし、そろそろ寝ようね。と、ここから暫く彼の話は続き日付を跨いだころに眠りにつく。
(私が先に寝ていたのかもしれない)
悩んだり、気づいたり、発狂したり、嬉しくなったり
彼の存在は私にとって大きすぎる。
いつかこの尊さを、余裕を持ち振り返る時間がくるのだろうか。
愛おしい瞬間として抱きしめたくなるのだろうか。
今は明日や数ヶ月先を考え、彼には何をしてあげられるのだろうかと悩む。
この精一杯さを、いつかは尊く感じたい。
丘の上から懐かしい景色を眺めるくらいの余裕が生まれる事を願い、今日も明日も過ごしていく。
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