WBC準々決勝の翌日
WBC準々決勝日本対イタリア、の結果は、日本の大勝で終わった。イタリアも序盤こそ喰らいついて来たものの、中盤以降は侍ジャパンの地力勝ちである。そんな昨日の試合、岡本のナイスバッティングや村上の復調が騒がれる中、私が印象に残ったのは今永の好投である。左腕から伸びる154kmのストレートを見て、この投手はこの大一番に調子を合わせてきた投手なのだなと、感心とも感謝とも言える何かが私の中に生まれた。思えば今永の一回零封でイタリアの流れが完全に止まったと言える気がする。あの零封があったからこそ、ダルビッシュや大勢が楽に投げられたのである。
さて、そんな風に昨夜はWBC及び野球の炎が燃えに燃えていた訳であるが、今日はどうだと言われれば、当然侍ジャパンの試合も無く、極めて日常的である。朝からゲームをし、昼頃には散歩へ行き、散歩から帰ってシャワーを浴びたら大相撲観戦をする、とそんな調子である。端的に言って、つまらん一日であった。WBCと言う強烈な阿片を摂取した翌日は、あまりにも虚しい時間が続いた。野球は、間違いなく私の心を豊かにしてくれていたのである。、しかし、野球も無常である。毎日々々こんな興奮を提供してくれる訳もなく、そもそもWBCに関して言えば、無常どころか刹那でもある。経験した豊かさは、強烈ではあるが刹那であった。何かを失ったような感覚が続く。
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