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Photo by
futomomo_mukumi
【ショートショート】「リスト入り」/無人島生活福袋
31世紀となった今年、日本の人口は2000人を切った。
人々は本州各所の川沿いで共同生活をしている。
隆盛を極めた情報社会も人口の激減で情報量が枯渇し、コンピュータ自体が過去の遺物と化していた。
集落一の若者で好奇心旺盛な43歳がコンピュータを開いて見た中に『無人島生活の必要品』という記事があった。
昔はこんなことに興味があったのか。
ナイフ、テント、釣り竿…?
「あははは。そりゃ人間が絶滅危惧種になるわけだ」
100年ほど前に人間が人間をレッドリストに登録したという滑稽な事実を揶揄した。
そうだ!
無人島の四国に旅行した時の一式を過去に紹介しよう。
本当の無人島生活には何が必要なのかを教えてやる!
※
21世紀のフリマサイトで、ある商品が話題になった。
『無人島生活福袋』と銘打つその中身は、素材自体が世界に存在しない謎の物品ばかり。
危険物とみなされたその商品は運営側に掲載を削除され、掲載者のアカウントもブラックリスト入りしたらしい。
(410字)
終
こちらに参加させて頂きました!
よろしくお願い致します🙇
ちなみにこの物語では、日本は本州以外が無人島となっている設定です。