受託開発会社からSaaSの会社に来て困ったこと
皆さんこんにちわ。
ACALL株式会社でエンジニアリングマネージャーをしているwonoheです。
ACALLは「Life in Work and Work in Life for Happiness」をVisionを掲げ、皆の暮らしと仕事の幸福度を最大化することを目指してサービスを提供している会社です!誰か”だけ”が幸せではない、全員で幸せになることが大事!
最近、WorkstyleOSを新たに提唱し、サービス提供を開始しておりまして、順次アップデートしていきますので是非一度ご覧くださいませ!
という宣伝はまあこのぐらいにしておきまして、私は現在、入社して1年4ヶ月ほど経つのですが、ACALLにジョインする前は11年ほど受託開発会社で働いておりました。
今でもまだまだ未熟ですが、当初、受託開発と同じノリでやってると、注意されたり、うまくいかないことがあったりしたものです。
正解は自分で決めないといけない
受託開発の場合は基本的にクライアントが答えを持っています。
持っていなくても最終決定者はクライアントです。
ここはものすごく重要で、UIが微妙なものでも「クライアントがそうしろっていうならまあ・・・・」というエクスキューズがあるので、
納得いかない仕事でも、最悪コードを書くロボットと化せばこなすことはできます。
ところがSaaS。そうはいかない。
自分たちのサービスです。
当たり前ですけど、「どういう物を作るのか」の答えは自分たちで決めるわけですし、そこには会社のVision、ユーザー体験、技術的堅牢性 etc...
色んな要素が絡み合ってきます。
プロダクトアウトとマーケットインという考え方がWebマーケティングでありますが、ACALLはWorkstyleOSという世に前例がないものを開発するので、基本的にはプロダクトアウトで開発を進めます。
つまり「マーケットが欲しい物を提供する」というよりは「新たな価値を定義し提唱する」という方が強いということです。
私は受託開発が長かったので、どうしても「クライアントの要求を満たすには?」という観点が抜けきりませんでした。というか今でも抜けきってはないかもしれません。なので、ついつい中途半端な機能を考えてしまったり、UXを詰めきれていないまま、進んでしまったりします。
SaaSは「ユーザーの顕在化していない問題に対するソリューションを提供すること」が重要だと思っているので、ここはなんとかして早くSaaS脳に切り替えていきたいところです。日々是精進。
SaaSの世界に飛び込もうとしているあなたへ
受託開発会社から自社サービス(SaaS)の会社を夢見て転職する人は多いと思います。私もその一人でした。
受託開発はなんとなく地味に見えるし、ウォーターフォールで古臭い開発スタイルだから嫌だー、みたいなことを考えてる方もいるかもしれません。
ただ、自分が受託開発とSaaSをやって思うことは、「両方とも大変な仕事だし、それぞれに大きな価値がある」ということです。
受託開発は言うなれば工場のような側面があり、「いかにしてクライアントからの要求を早く処理するか」が仕事の価値になることが非常に多いです。なので「開発生産性」というものが、分かりやすい尺度になりますし、さらにそこに「納期を守る」という要素が加わって、システム自体もSoR(System of Record)なものであれば、ウォーターフォールで取り組むのはある種必然ですし、それがベストプラクティスだと思います。
SaaSは逆に、SoRなシステムは少なく、SoE(System of Engagement)なものが多いのではないかと思います。UXを磨き込んでいって、ユーザーが新しい体験をすることで価値を提供していくシステムです。
これはこれでとても大変で、常に想像力を働かせないといけないですし、時流によっても必要とされるものが変わっていきます。決まった答えなどなく、ずーーーーーっと答えを問い続けねばなりません。
今コロナ禍で世界の形が変わっていく中、SoEなシステムとして求められていくものはすごい早さで変わっていきます。それに食らいついて、頭を絞り、サービスまで落とし込み、それをずっとアップデートし続ける、ということがSaaS企業で働く醍醐味であり、大変さだと思います。
受託開発とSaaS、どちらが良いとかそんなのはありません。
どちらにも大事な役割があってそれぞれ達成するべきことが違います。
ですがあえて言いましょう。SaaS開発は楽しいですよ!
それでは。
Enjoy!