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願掛け出前一丁

人間勝手なモノで、家族や身近な人が対象でなくなるとさっさと忘れて、物見遊山となる
親として、決して忘れちゃいかんのは、入学金の振込期日か🙄なんぞとスケジューリングしてたのは、もはや江戸時代くらい過去のようだ
そのさらに昔…

私にも中学生の時代があり、中学3年生のある日、当時は珍しくもなかった学習教材の訪問販売を受けた

母と私が対応し、元々当時としてはババ母だったが、さらには見かけも老けている母は、セールスのお兄さんに、おばあちゃんですかと言われ鼻白んでいたが『いえ』と否定しただけで、何も言わなかった
ふ…🗿実際に祖母であったとしても、おかあさんですか、と言っておけば喜ぶに違いないのに…
子どもながらに、切り口のまずさに苦笑した

わりと不純な理由で大学進学を目論んでいたので、地元の進学校を志望していたものの、学力的にはなかなか微妙(笑)

しょっぱなNGこいちゃったお兄さんであったにも関わらず、説明を聞くうち母の姿勢がどんどん前のめりになっていくではないか!
はぁ??まさかとは思うけれども…前のめりになるだけではなく、質問などもして、私から見ても食いついている😳のが明らかではないか
ちらっと話を聞いて断るに違いないと思っていた、謎に舞い上がってる母の行動が理解できない、金額だって決してお安くはない、けちんぼの母がなにゆえっ?? その分私に小遣いクレ!  とココロで叫ぶ、どぶに捨てるつもりなら私の小遣いと同じだろう

どうする? と言うような表情で母は私を見てきたが、『買うよね?やるよね?』と顔の80%くらいの面積に書いてある
コレはヤバい
黙っていたらば、勢いで購入してしまうに違いなく…むぅ…妙な表現だが、合格せざるを得なくなるのではないか?? 

母とセールスのお兄さんの顔を交互に見ながら、目線を合わせて
「必要ありません、私自分で合格しますから」
(キリッ🫡)
あっぱれすぎて自分を褒めたいくらい断言してしまった🫠

二人は少しばかり目を開き、初対面なのに阿吽の呼吸のように、視線が交差したように見えた
だが、もう話は終わった
当事者である私が不要と言っているのだ、それ以上の話に発展することはない
その後も母は特に何も言わなかったが、おばあちゃんに間違えられたことよりか、自身の思いを断ち切られたような鼻白んだような空気感の方が大きく漂っていたようにも思う

私はいろいろな感情が混じっていた
母は心配のあまり、できることなら何かしたい、と思ったのだろう、だがそれは諸刃の刃で、私への信用を過小に見積もっている…という感覚にも陥った

そして…言葉にしてしまった以上、合格せねばならんという大きな大きな大きな大きなプレッシャーを自分にかけてしまった😵‍💫
😫😫😫
やるしかない
自分で言ったことの責任を取らなくてはならない

幸いなことに志望校には合格し、自分の言葉の責任も取ることができた、これは単なるラッキーだが、母が作ってくれた卵付き出前一丁の夜食の効果は大きいかもしれない、ふだんは『ラーメンばっか食べて〜😤』とキィキィ言ってる食べ物を、自ら差し出して下さるなんぞ、千載一遇の機会だった、学習教材と出前一丁なので、母にとってもなかなかのコスパだし、win-winの結果だったと言える

その後子どもを持ち、それなりの年齢になると、塾だのなんだの…勧誘電話も受けるようになった
「お子様の学力で悩んでおられませんか」
「そうですね〜、とても優秀なので全く悩んでおりません」
「…そ、そうですか…それはよろしゅうございますね」
当然、先方は何も言うことがなくなる
世の中、上には上が、下には下がいるのだ
どのラインを優秀としようが、人それぞれの自由だろう
ホラにはならない👍👍👍



桜は咲く準備を整えて待っている👍 



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