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藤原竜也さんの仕事の流儀

『プロフェッショナル 仕事の流儀』を久々に見た。

役者さんの経験、語る言葉を聞くことが本当に好きだ。生まれ変わったら、役者を目指そうと思うくらい憧れる人たちだ。ほんとにかっこいい。そして、同業からも一目も二目もおかれる藤原竜也さんが今回のプロフェッショナル。

藤原竜也さんは、一時期、シェイクスピア劇を見ていた時、何度も、見た。残念ながら生では見たことはないが。

何度も稽古して、何度も同じセリフを口から吐いて。どんなに場面や気持ちが変わっても、台詞が出てくるように、何度も何度も台詞を体にしみこませる。

実は私が役者になりたいと思う理由の一つに、この作業に惹かれることがある。小中学生の頃、国語の授業で、詩、漢詩、古文を覚えさせられるのがとても好きだった。何度も何度も繰り返し、同じ言葉を唱える。大きく声に出す、小声でぶつぶつ言う、頭の中で言う、歩きながら、寝ころびながら、何度も反芻した。


もちろん、役者はそれだけじゃ済まない。
演出家とのすり合わせをして、自分の中にある材料をさらけ出して、さらに、表現を探る。

正解はあるんだろうけど、正解までたどりつける保証はない。シェイクスピア劇の演出をやる吉田鋼太郎さんからも、本番に向けて時間が差し迫ってくると、そろそろ演技を固めてくれ、と言われることがあるそうだ。でもギリギリまでよりいい正解を探そうとする。

「プロフェッショナル」の中では、藤原竜也さんを見出してくれた蜷川幸雄さんとのエピソードが多かった。最後に蜷川幸雄さんに演出された時「若い時、教えすぎたな」と言われて、こんなことを言われていた。

ほとばしるものだけが表現じゃない、そんなことをしなくても十分伝わるんだ。ということだろうか。

恋人みたいな関係でもあった蜷川幸雄さんと藤原竜也さん。

恋人以上だよね。恋人だとしても、別れておしまいという関係ではない。きっと前世から結ばれるくらい強い結びつきだ。

若い時から半生を過ごした藤原竜也さんがそう思うのはわかる。けど、数々の役者さんを見てきた蜷川幸雄さんも藤原竜也さんが特別だったようだ。そんな人たちの作り上げた劇をまた見たくなった。

そういえば、コロナで休演が続いたシェイクスピア公演もあった。蜷川さんの稽古場にもいたことがある木村龍之介さんが主宰の劇団だ。今、ちょうどクラファンやってるところ。次こそ、リアルな舞台で役者さんの熱に当てられるために支援しておこう。

今日は、いい番組を見れてよかった。

俺もそんなこと言ってみたい。書くことがそれに近いことだといいな。

あ、久々に役者さんの空気を感じに、エキストラにも行こう。

役者さんの息吹が感じられる世界が早く戻ってきますように。


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のーどみたかひろ
いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。