参加者の質問から見えたマーケティング施策への取り組み #マープス
無料のオンラインマーケティング講座「マープス」は第12回です。
今回は、池田さんが、参加者の質問に答える回です。
ただし、質問者の問いに対して、そのまま答えるというものではなく、質問の下敷きとなっている考え方自体にも池田さんが切り込む形だったので、Q&Aという形ではなく、聞いてよかった池田さんの発言を切り取ってメモしておきます。
理論・概念
マープスで池田さんがマーケティングに関する概念を説明する時、概念説明に適した例を使っているので、概念を下敷きに現実世界にそのまま適用できることは少ない
理論・概念を知ったらすぐに使いたくなる気持ちはわかるけれども、そんな都合がいい概念はない
理解した概念・理論が現実の問題にハマらない時は、一旦、理論を脇に置いて生活に密着したことを考えてみる
自分の体験から、購入時に想起されたか、実際に購入したか?、なぜ購入したのか?、売り場に足が向かないけどどうやったら向くんだろう? を考える
理論に振り回されない
実際の商材で考える。実世界の自分の買い物で考えつくす
本を理解するだけじゃダメ
実務
(ターゲットが多岐に渡る商材の攻め方という質問に対して)
追加投資をせずとも売り上げれるところから攻める
自社の強みが生きる順に取り組む。経営資源は限られているので
(マーケティング以外の他部署がマーケティング施策に対して理解がない、協力が得られないという質問に対して)
他部署からは「あなたの施策は正しいと思うけど、他にもやることはあるよね?」と言われがち
まずKPIツリーなど売上に至る要素をすべて提示する
「これ以外はないんです!」「これ以外にあるんだったら教えてください!」と言える状態にする
「打てる施策はこの15個です」と、まず施策の幅、スコープを提示してから説明する。一つ一つ、できないものをつぶしていく(これはもうやってますよね、これは優先順低いですよね)
インパクトある施策なんていらない。最終的に、どう売上につながるか、を説明できればいい
本当は、ある施策にふれたAグループとまったく触れなかったBグループを比べて、Aグループのみに効果がありました、と言いたいが、そこまでリーチが取れる施策はない
例えば、10万人にリーチした施策があったと仮定して(予算規模:数百万~数千万)、施策に効果があることを示すためには、市場の中から施策に触れた100人200人抽出しないといけないが、抽出するには、その1,000倍、10,000倍、100,000倍の人に施策に触れたかどうか確認する必要がある。それだけの予算をかけて効果測定できる機会はほぼない。
上記を踏まえて、「うちの商材は、こういう売上の地図になっているはずなので、こういう指標を動かすために、この施策をやろう」をデータなしで認識を合わせるしかない
学習
世の中から受けとっている情報量は、参加者も池田さんも同じ。読める情報量もそんなに違いはない
アンテナの大きさ=問題意識を常に持っているかどうか
キャリア
どっちか悩んだら、しんどいほうを選ぶ。今の力では抗うことができないことに取り組むことで、それができるようになることが、スキル獲得にもなる
池田さんが若い時、目標を決めて達成していく山登りのようなキャリア形成をしてきたつもりだったが、ふりかえってみて、実際には、流される中で頑張って漕ぐ、川下り的なキャリアだった。
この話を聞いて、「計画的偶発性理論」のことを思い出しました。予期せぬ出来事を受け入れつつ、チャレンジする姿勢です。
感想
視聴して一番良かったと感じたのは、実際のいろんな現場では、施策効果を正しく測れないことが多いという話が聞けたことですね(うちだけじゃなかった)。
まず、自社の売上に至る要素をしっかり分解し、関係者に、要素を提示して、そのツリー、売上までの経路を共有します。そのツリーをもとに「今できる施策はこれしかない」「この施策は、(ツリーをもとに)こういう効果があるはずだ」だから「今、これをやりましょう」という説明をする、という取り組みをするということになります。
まず、ツリーを見直して、そのツリーを関係者の共通理解として始めないといけないですね。
また、参加者からの質問を聞いていて、講義の理解が深まってるなと感じることもあり、逆に、池田さんが指摘されていたように、表面上の理解に振り回されてるなーと感じたりすることがありました。加えて、質問の視座の違い、立場の違いを感じることもあり、あらためていろんな参加者がいる場で学んでいることを知りました。ここにいる人たちとマーケティングについて、話ができると面白そうですね。
引き続き、今後の講座が楽しみです。これ無料講座ってすごい!
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