クリエイティブになるための読書(96週目)
2025年、まだ仕事とプライベートのバランスが取れていない。たかだか10ページ余計に読もうと思うとつらいので、分量は少なめ。
クリエイティブになるための読書「毎日、物語1つ、詩を1つ、論考を1つ」を継続中。基本は平日のみ。はじめた頃は無料の青空文庫と、読み放題のKindle Unlimitedから読んでいた。その後、もっぱら図書館で借りていたのだが、2023年末に引っ越した際、部屋の整理が追い付かず、借りてきた本が売ってしまう本の中に埋もれては困る、と帰省の際に自分の部屋にあった本棚から持ってきて消化していた。今は、自分の本棚にあった本の他、主に、古書店で手に入れた本が中心。
当日、読む作品を選んでから読み終わるまで1時間くらいのことが多い。短い時は30分、長い時は2時間。毎日のことなので、できるだけ時間はかけたくない。
感想
詩
詩人であり、彫刻家である高村光太郎。でも、明らかに彫刻の場面がある詩はあまり印象にない。「首の座」は山雀(やまがら)を彫る先に見る感じが少し書いてあった。
時々、この時間で歌詞のある曲の詞だけを読む。「長く短い祭」も詞だけでは響きにくい。音楽があって高まる曲だし、映像があってより高まるし、椎名林檎だから高まり過ぎる。この人の女盛りをどうにかしてほしい。
評論
「高い地位について」が、ちょうど今週考えていた問題に触れられていて興味深かった。入ってくる情報の群れにシンクロがある時、自分の人生のおもしろさを感じる。
私が書いたのは、高い地位についている人に限らず、中年は偉そうに見えるので態度をあらためよう、という話。
物語
「道徳的ウイルス学者」がおもしろかった。どんな才能がある人でも、一人が独善的に決めることの怖さがわかる話。最後の2ページでドキドキした。
池波正太郎先生、最後から2ページくらいでホロリとさせる天才。関係者の縁故情報を途中に適切に埋めてさえおけば、最後の2ページの文章だけで、ホロリとさせることができるようだ。毎回やられる。
実績
太字は、気になったもの、気に入ったもの
2024/1/13(月)
・【漢詩】情詩(「中国名詩選(中)」)張華
・【エッセイ】冬山の旅/雪・氷・風/山小屋の書棚(「山のパンセ」)串田孫一
・【物語】道徳的ウイルス学者(「しあわせの理由」)グレッグ・イーガン
2024/1/14(火)
・【詩】夜/凧(「現代詩の鑑賞101」)中村稔
・あとがき/初期トオマス・マンの作品群について(「トオマス・マン短編集」)実吉捷郎
・【物語】鉄道事故(トオマス・マン短編集・実吉捷郎訳)
2025/1/15(水)
・【詩】あなたは果樹園/詩ぶみ(美しい禁断の…)/詩ぶみ(湖面の月光…)/イヴォンヌ(アポリネール・堀口大學訳)
・「自由貿易」の呪縛(「大英帝国衰亡史」)中西輝政
・【物語】赤西蠣太(「小僧の神様・城の崎にて」)志賀直哉
2024/1/16(木)
・【短歌】河野愛子(「現代短歌の鑑賞101」)河野愛子
・【評論】曖昧化する国連型国家概念/地域国家の台頭(「異端者の時代」)大前研一
・【物語】鼈(「10分間の官能小説集」)三田完
2024/1/17(金)
・【詩】当然事/首の座/孤独が何で珍しい(高村光太郎)
・高い地位について(「ベーコン随想集」)ベーコン・渡辺義雄訳
・【物語】箱根細工(「剣客商売(四)」)池波正太郎
2024/1/18(土)
・【歌詞】長く短い祭(椎名林檎)
・第一回「群れ」(「すごい短歌部」)木下龍也
・【物語】ろばの皮(ペロー童話集・新倉朗子
これまで読んだリスト
(同じことを試してみたい人のために。本を選ぶ参考にどうぞ)