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私はタイガー・ウッズです。


ビオラとチューリップを植える時期になった。

今日は姉が休暇をとり、朝からせっせと草を取り、開墾。
お昼休憩、さあ午後だ。全て今日中に終わらせるぞ。
九鉢あるビオラを植え終わり、次はチューリップだと小躍りしていると、
「こんにちは」と見知らぬ人が声をかけてきた。どこから来たのか、半袖、手ぶらの4、50代男性。異様。

「パンジーいりませんか?」
は?

彼曰く、パンジーが売れ残っていて困っていると。
状況がまったく掴めない。
誰なの?花屋なの?買うの?くれるの?

姉と(???)と目配せしながら、とりあえず頂くことにした。
しかし手ぶら、パンジーはどこにあるのか。

すると男性はどこかへ走り出した。
走る4、50代の男性。
随分遠くまで行く男性。小さくなっていく男性。
パンジーは車に乗せてあるらしい。
なぜ車ごと来なかったのか、男性。

手ぶらだったし、2、3鉢持ってくるのかと思ったらケースで14鉢持ってきた。聞いてない。

このあともパンジーを配り歩くらしく、男性はまたどこかへ走り去った。
車に背を向けて。

何者だったのかはさっぱり分からないが、
男性の白い半袖Tシャツの胸元に、黒く細い文字で控えめに一行、
「I am Tiger Woods」
とあった。
きっとゴルフとパンジーをこよなく愛する誰かなのであろう。

しかしこれは、パンジーではなくスミレだよタイガー。

秋の陽は釣瓶落とし。
14鉢のスミレを植えてからチューリップにとりかかったが、真っ暗になってしまい結局植え終わらなかった。また明日。

は/か←中学生のころ流行った「話変わるけど」の略

障害年金の等級が変わらずに継続することが決まった。とりあえずはほっと胸を撫で下ろす。
家族には障害年金を受給している等と口が裂けても言わないし墓場まで持っていくつもりだ。はやく墓に入りたい。いや、海に捨ててくれ。
なので、お金に困っているなどと言えない。涼しい顔をして食費や動物病院のお金などを払う。
障害年金の等級が下がったら、涼しい顔などしていられない。家族に頼らなくてはならなくなる。絶対に嫌だ。

令和9年の誕生月までは、私の涼しい顔が脅かされることは無くなった。
でも出来るなら、その日までの間に消えてしまいたいと思う。

私は毎日がタイムリミットで、そのリミットを踏み倒して踏み倒して生きてきた。
あすチューリップを植えたら、そのチューリップが咲く春までは生きていようかな…なんて、また人生のタイムリミットを踏み倒すのだろう。

いい加減、働くか死ぬかしなくては。

あんな感じでいいのなら、私も花屋になれるかな。
あんな感じじゃダメだろうな。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ありがとうございました。

のがの


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