大豆田とわ子と3人の元夫
大切なドラマに出会った。
私の人生にとって、本当に必要なドラマだった。
脚本や内容の面白さはもちろんのこと(毎回名言だらけで頭がクラクラするほど)、
私にとって何よりも、ありがたかったこと。
それは、大豆田とわ子が、私にファッションの楽しさを思い出させてくれたこと。
また服を買って、オシャレをして出掛けたい!
そんな気持ちにしてくれた。
大豆田とわ子のお洋服、アクセサリー、バッグ。
登場人物の住んでいるお部屋や会社の雰囲気。
どこをとっても素敵だった。
ぜんぶ手の届かないハイブランドかと思ったら、たまに買えちゃうものもあるのが、とわ子のチャーミングさだよなぁ。
この1年ちょっと。
コロナ禍で、どうせ出掛けないし、職場は制服だし、お金も貯めておきたい。
子供と公園に行ったらどうせ汚れるし。走れなきゃいけないから、ズボンとスニーカーしか履けないし。
今はお洋服を選びに行くことも、ちょっと怖い。
土日だけだし、同じ服着てても誰にも何も言われないし。
でも、それじゃやっぱり楽しくなかった。
どうせ買わないのに眺めるファッション雑誌はSFみたいだった。
染めに行かなくてもいいように黒髪にしたら、昔着ていた服もメイクもなんだか似合わない。
私って実は昔、南青山でファッションの業界に勤めていたんだった。しんどかったけど、カラフルだった。
そんな事実が吹っ飛ぶくらいに、
仕事に、育児に、家事に追われて、さらにはコロナに楽しみを奪われて。
ただただ必死に毎日をこなして、よく見たらヒゲが生えていて…笑
ある日突然、アパレル時代の先輩から久しぶりに連絡が来た。
「大豆田とわ子、今すぐ見た方がいいよ。サブスクでも、観れるよ。始めからエンディングまで、絶対好きだから」
「まず何て読むんだよ」とか思いながら観たら、寝る間を惜しんで各話3〜4回ずつ繰り返し観るくらいにハマっていた。
おかげで水曜日はめちゃくちゃ眠かったけど、気持ちが楽しかった。
次の休みの日に、髪を明るくして、ピアスをつけて、服を買いに行った。
鮮やかな緑と黄色を買った。
この二年、気づけば黒・グレー・ネイビーしか着ていなかった。おうち時間で、断捨離しすぎた。子育てで、合理的になりすぎた。
ずっと買おうか迷って、お気に入りに入れたままだったブランドの鞄も靴も、思い切って買った。
嬉しかった。楽しかった。
また明日から、頑張って稼ごう。
身につけるものでウキウキできる自分って、なかなか良いじゃん。と思った。
自分が幸せになるために生きようって思った。
そして先輩の言った通りに、ヒップホップ好きの私はエンディングにもハマった。
顔を見ただけで「○○さんだ!」と叫ぶ私に、夫はちょっと引いてた。
全部大好きだけど、NENEさんと角田さんのバージョン、特に好きです。
そして、お話の中では、4話と9話が特に好きでした。
全部全部好きでしたが。
本当に、良いものを見させてもらいました。
楽しいことって、こんなふうに転がっているんだね。
あんな40代になりたいなぁ。なろう。
このドラマを作ってくれた人に、感謝の気持ちでいっぱいです。
いよいよ最終回、続きが見たいけど、終わってほしくない。
まぁ、とわ子の人生は、終わらないか。