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【読書メモ】ゼロから12ヵ国語マスターした私の最強の外国語習得法

プロフィールにちょろっと書いているが、私は国際結婚をしており、仕事で使う英語以外にパートナーの母国語を勉強している。しかし、この3つ目の言語を習得する行為は30半ばの決して若くない耳と頭では非常に大変なのである。それなりに勉強しているが、いつまで経ってもパートナーの家族が何を言っているか分からない。何度も心が折れそうになる。

そんな中、私の言語学習のモチベーターとなっている、とにかくすごいYoutuberがいる。すごすぎて逆に言語学習のやる気がへし折られる可能性すらあるモンスターだ。

知っている人はご存知、kazuさんである。ご存知ない方は、とりあえずコレを見てほしい。

私はなんとなくおすすめに上がってきた上記の動画を見て衝撃を受けた。な、なんだこの日本人は、と。そして、急に母国語を話されたときの外国人たちのリアクションがキュートで、2時間あっという間に見てしまった。

彼は20代前半の若さで12か国語をマスター(すこし話せるレベルを加えるとおそらく20ヵ国語以上)している化け物だ。しかも1つの言語は半年くらいで概ねできるようになるらしい。信じられない。

そんな彼が今年、言語学習のノウハウをまとめた本を出した。

すでに一読はしたのだが、この3日間はM-1グランプリの3回戦動画しか見ておらず全然勉強していなかったので、今回あらためてモチベーションUPのため、読書メモをつけながら読んでいきたい。


外国語習得を難しいと感じるのは、それを「勉強」として捉えているからなんだ、と。 「外国語習得」とは、外国語を「勉強」するということではないの? という声が聞こえてきそうですが、私は明確に違うと考えています。そして不思議なことに、外国語学習を「勉強」と捉えるほど、習得というゴールは遠くなってしまうのです。

Kazu Languages. ゼロから12ヵ国語マスターした私の最強の外国語習得法 (SB新書) (p.4). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版.

「はじめに」から抜粋であるが、これがこの本のメインコンセプトかもしれない。語学習得は勉強ではない、勉強と思った瞬間に習得というゴールは遠くなる、らしいです。英語を勉強の1つに据える日本の英語教育がいかに間違っているか、彼の経験からもよくわかります。

私は決して「語学の達人」ではありません。天才的な語学センスをもち合わせているわけでもありません。ただ、今まで12の言語をほぼ独学で習得する中で、どのような言語でも「このポイントさえおさえれば、効率的に身につけられる」というコツをつかみ、実践してきただけです。

Kazu Languages. ゼロから12ヵ国語マスターした私の最強の外国語習得法 (SB新書) (p.5). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版.

これはさすがに「あなたは天才ですよ」と言いたい・・。本当にやり方だけで変わるなら日本にこんなに英語難民が溢れていないよ・・。

それは、相手の母語で話すと、言語の壁を一瞬で乗り越えて一気に打ち解けてしまうことです。かつてアパルトヘイト廃止を訴え続けた南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領はこう言い残しました。
「相手が理解している言語で話しかければ、それは相手の頭に届く。しかし、相手の『母語』で話しかければ、それは相手の『心』にまで届く」

Kazu Languages. ゼロから12ヵ国語マスターした私の最強の外国語習得法 (SB新書) (pp.58-59). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版.

私の言語学習のモチベーションとなっている名言の1つである。「翻訳ツールじゃダメなんですか?」「英語でよくないですか?」とか言ってくる嫌なひろゆきみたいなやつがいたらこの言葉を贈ってあげてください。

新しい言語を学ぶとき、私は後述の「Pimsleur」(アプリ)と「Assimil」(教材)を主に使うのですが、いずれも解説言語が英語です。このように「英語で外国語を学ぶこと」にハードルを感じている人には、まず、『ニューエクスプレス』シリーズ(白水社)で学ぶことをおすすめします

Kazu Languages. ゼロから12ヵ国語マスターした私の最強の外国語習得法 (SB新書) (p.81). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版.

私はこの本を読んで彼におすすめされたツールのPimsleurを1ヶ月やってみた。1コマ30分なのだが、ずーっと「英語」→「習得したい言語」の翻訳を自分の口で発声しまくる、というモノだ。これがもうめちゃくちゃしんどかった。30分で脳がへとへとになる感じ。でも確かに実力はついた気がした。もう1周やるのはしんどくて継続しようかどうしようかなと思っているところ・・。1ヶ月2500円くらいです。

 言語ごとの難易度にもよりますが、基本的には日常会話レベル──たとえば「ネイティブとコミュニケーションを取りたい」「映画を字幕に頼らず原語で楽しみたい」といった目標であれば、半年~1年で習得できるでしょう。

Kazu Languages. ゼロから12ヵ国語マスターした私の最強の外国語習得法 (SB新書) (p.103). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版

こんなことサラッと書かないでよ~こちとら20年以上英語を勉強しているのに洋画を字幕無しで見たら全然何言ってるかわかんないのよ・・。基本的にはモチベーションがあがるのだが、こんな風にたまにグサッと刺される記述があります。

本章では私が実践している言語習得のステップを紹介していきますが、重要なポイントは「赤ちゃんが母語を学ぶ過程」と同じように学んでいくことです。
(中略)
本書で紹介する言語習得のメソッドは、大きく①「ネイティブの発音を真似る」②「実践的な文法を学ぶ」の2ステップに分かれています。

Kazu Languages. ゼロから12ヵ国語マスターした私の最強の外国語習得法 (SB新書) (p.104-106). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版.

ここがこの本のキモである。kazuさんが言語を学ぶ具体的な方法について。それは赤ちゃんが母語を習得するのと同じ方法で学ぶということだ。つまり文法は後回しで、まずネイティブの発音を真似するところから始める。発音を真似るにあたって単語ではなく「実用的なフレーズ」で練習し、自分の中に実践で通用するフレーズを蓄積する。その後、蓄積されたフレーズからなんとなく法則性が見えてくるので、答え合わせ的に文法を勉強する。これがkazu氏の言語習得方法だ。彼自身が証明しているので、おそらくこれは語学学習の一つの真実なのだと思う。あとはいかに自分を信じて継続できるか、それが大事。


残りはステップ1と2の具体的なやり方だったり、継続するコツ・マインド、語学学習に役に立つツールの紹介などであったため、引用メモは割愛する。ぜひ語学学習、特に英語以外も習得したいという方は、この本は良き指南書になってくれると思う。


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