【読書メモ】すごい股関節
さて、昨日の健康的で有益な人体実験の投稿でお伝えしたとおり、常々開脚できたらカッコいい!と思っていたので、「ヒトは1日1時間ストレッチをしたら何日で開脚できるようになるか」にチャレンジしたいと思う。
早速、どのようなストレッチが最も開脚にとって効果的なのかを調べるため、「ストレッチ おすすめ 本」で検索する。いや、このご時世youtubeで検索すればいくらでも無料のストレッチ動画が出てくるのは分かってるのだが、いかんせん形から入るタイプなのだ。理論とかそういうのが好きなのだ。
すると出てくる、
【2024年版】最強ストレッチ本ジャンル別紹介 厳選13冊
ストレッチのおすすめ本ランキング14冊
ストレッチ本のおすすめ人気ランキング15選
という文字列たち。
厳選というからにはもう少し絞ってくれませんかね。なんだ13とか14とか15とか中途半端な数は。「最近のGoogleの検索も質が落ちたものだ」と独りごちながら、今度はamazonで物色。すると、お誂え向きに今週発売した本があった。それが表題のこちら。
書評を書くなら鮮度が高いほうがいいだろうということで、amazonレビューもまだゼロのこちらの本の人柱になるべく購入。股関節一本で288ページも書く著者の心意気も気に入った。
余談だが、amazonを物色中にこの本を見て思わず笑ってしまった。
タイトルが「筋トレが最強のソリューションである」の丸パクリなのもいただけないが、ぜひ帯に注目していただきたい。なんと、「指を広げる→PC作業が進む→仕事力が伸びる→年収UP」するらしい。いったいぜんたいどういう理屈だろうか。
まず「指を広げる」と「PC作業が進む」というのは、指の可動範囲が広がりタイピング速度が上がるという意味だと推察される。しかし、指の間の距離なんてどんなに頑張っても1~2cmくらいしか伸びないと思うが、それでタイピング速度があがるならそもそもキーボードのサイズが合っていなかった可能性が高い。というか指のストレッチより直接タイピングの訓練をしたほうがまだマシである。そして「仕事力が伸びる」というのも曖昧で何を指しているか分からない。
もしこれで本当に年収があがるんだったら全員やっている。賃上げ問題は一気に解決し労働組合は解散である。ものすごく突っ込みどころしかないのだが、これでよくOKが出たものである。
余談が長くなってしまった。「すごい股関節」の本編を読み進めよう。
まず著者の中野・ジェームズ・修一氏のプロフィールがこちら。
あまり調べずに購入したが、すごいちゃんとした人だった。2014年から青山学院の駅伝チームのフィジカルコーチをしているらしい。青学が強くなった理由は中野・ジェームズ・修一だったようだ。知らなかった。
少し読み進めると、とんでもない文章を目にした。
私の開脚チャレンジを全否定する文章である。バレリーナや体操選手は特殊な訓練を受けており、一般人が180度開脚をするのはリスクしかないらしい。開脚チャレンジをやろうと思い立ち、2000円弱を払って買った本に全否定する文言が書いてあるなんて。なんてミラクル。
その後、モチベーションが下がった私は流し読みをしたので、軽く感想を書いて終わります。
前半
本当に股関節のことしか書いていない。1章:股関節はなぜこんなによく動くのか、2章:股関節はなぜ痛むのか、3章:股関節は「うまく使えている」とはどういうことか、といった具合である。股関節論Ⅰという大学の講義があったらこんな感じであろう。 「早くストレッチやりて~」と思っていた私は若干しんどかった。
後半
具体的なトレーニング方法に入ってからは面白かった。
筋肉の柔軟性は大きく「生理的柔軟性」と「機能的柔軟性」に分けられる。(静的な柔軟性と動的な柔軟性とも言い換えられる)
一般的に行うストレッチは手や道具を使って伸ばすため静的な柔軟性。動きの中での柔軟性である動的な柔軟性も重要。
股関節の大きな筋肉として、以下の5つに分けられる。
ハムストリングス(ふとももの裏側)
大腿四頭筋(ふとももの前側)
大臀筋(お尻全体)
内転筋群(ふとももの内側)
外転筋群(お尻の外側)
それぞれ5つの筋肉に対して、それぞれ静的と動的なストレッチがある。計10個のストレッチを行うと、股関節がバッチリになる、という寸法である。
股関節まわりの柔軟性を高めた後は、股関節の稼働域をあげたり、股関節そのものを鍛えたりするトレーニングも紹介される。
ざっと以上である。あとは青学のフィジカルコーチなのもありランニングに対する文量が多かったので、走るのが趣味の人は役に立つ情報も多いだろう。
というわけで開脚チャレンジは一回置いておき、カフェイン断ち実験の方に取り組んでみたいと思う。
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