南仏の街モンペリエのひとり散歩記録
- 2018/02/26 ~ 2018/02/27 -
今回は2日間の放課後の散歩写真。
飽きもせずほぼ毎日、授業が終わったら一人で街歩きをしていた。
この時間が私にとってはとにかく、とにかく楽しくて。
学校でなかなかうまく会話や発言ができなくても全然寂しくなかったし、見たことないものに出会ったり、新しい景色を見つけたら宝物を見つけたような気分になっていた。
誘ったら一緒に散歩してくれる人もいたけれど、私はあえてひとりで気ままに歩くのが好きだった。
なにかを見て考えることも、感じることも、全部どうであってもいいし、音もなく流れていく日常の中に、私だけに魅力的に見える世界がたくさんあることを知っている。
当時は写真に残すことで精いっぱいだったけれど、3年経った今でも思い出せる、目の裏に焼き付いたどの景色も忘れたくない大切な想い出。
サン・ロック教会 (Église Saint-Roch)
一部の天井や壁が綺麗なブルーだった
ステンドグラスに描かれているモチーフが違う。
教会によってステンドグラスに描かれている絵のタッチが全然違うけれど、ここの絵の雰囲気はすごく好みだと思った。
高い天井に、天窓にまでステンドグラス。
光がすごく綺麗。
私はキリスト教徒でもなんでもないけれど、外国の教会はすごく好きだ。
教会の入口をくぐると、今まで無意識に耳に入ってきていた音たちが一斉に去ってゆき、しんとした別世界へ来たような気持ちになるから。
そこには美しい造形しかなく、本当にこれは人間の作ったものなのだろうか?と疑うほどに堂々と佇んでいて、いつも気が付いたらため息が出ている。(そうじゃない教会も、稀にあるけど)
時間を忘れて、ステンドグラスや天井をずっと見ていた。
白い石壁に映る、ほそい枝の繊細な影がなんとも言えない。
この道を通っていて、この美しさに気が付く人ってどれくらいいるんだろう。
ふとしたところにかけてあった看板。
英語だけど、字体やイラスト、全てが素敵。
植物の飾り方や、こっそり覗いた店内の雰囲気がすごく好きだったカフェ。
もう少しあったかくなったら、ここのテラス席でランチしたい。
焼き物のアトリエだと思うけれど、なんと窓の外に作品(商品?)をディスプレイ。
モンペリエの旧市街地は建物が古い状態のまま使っているので、外(道?)から見るとお店とお家の違いが分かりにくい。
もちろん看板があったり窓や入り口が大きいとすぐわかるけど、日本のアパートの中のお店みたいにこっそりと営業してるところもいっぱいある。
そういったお店ほど、自分の足で歩かないと出会えない。
(どのみち、旧市街は車の乗り入れができない道が多い)
こうゆう細くて先の見えない曲がり道はどうしても通りたくなる。
部屋が出っ張った部分下のもくもくとしたかたちがかわいい。
窓際の植物もすごくいい感じ。
この丸文字!
Mの大文字の書き方が独特で、すごく好き。
Image de demain
ここは私のだいすきなお店。
センスのいいポストカードや文房具、雑貨などが溢れるほど並んでいる。
入り口向いの道の壁に立てかけてある、ポストカードの棚。
カード類を置くお店は本屋さんやお土産屋さんと意外とたくさんあるけど、私は何度この店に来たかわからない。
眺めているだけでも、心が満たされるお気に入りの場所。
毎日さまざまなものや景色を目にして、心がきらきらするのを感じながら “あぁ、私ってこんな感じのものが好きだったんだなぁ” と、改めて自分を見つめ直すような時間を過ごしていた気がする。
旅行で来るのもきっと楽しい。
でも、その場所に一定期間滞在しないと、見えてこないものはたくさんあると思う。
どこにいても、そういうものにこっそりと気づいていける自分でいたいなぁ。
さて次回は、まさかの大寒波到来で家に帰れなくなった話。
これは、太陽に愛される街モンペリエではなかなかに貴重な体験でした。
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