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8時間プレイしてる?
外出自粛の影響で、ニンテンドーSwitchがどこもかしこも売り切れらしい。大人が買っているのか、こどもに買い与えているのかどっちなんだろう。
生徒に聞いてもやはりゲーム三昧の子は多い。
教育業界にいると、やはりゲームとの付き合い方は考えざるを得ない。「こどもがゲームばかりで、勉強を全くしないんです。」という声は、おそらくゲームが流行しはじめた何十年前からあるのだろう。いまでも当然あるし、大多数の大人がそう思っている。
でもそれは、どこか思考停止しているようにも感じてしまう。
8時間もプレイできるか??
ぼくは、ゲームが自分の性にあっていないから、中学生で卒業してしまった。モンハンが最後かな。怖くて一人で狩りにいけなかった。笑
今でいうと、やはり流行は「フォートナイト」だ。小学生は特に。
彼らの集中力はすさまじい。1日に7~8時間はプレイしている。地道に経験値を稼ぎ、レベルを上げ、ゲーム内通貨を貯め、新しいスキンや武器を買う。そしてまた、戦いを始める。
ぼくたちは仕事に8時間ぶっ続けで夢中になれているのか?
ぼくは感心してしまう。先ほど、ゲームは性に合わないといったが、ぼくは地道に積み上げてレベルアップさせることに「めんどくささ」を感じてしまう。
しかし、彼らがハマっているゲームはレベル1から始まる。友達によっては100以上のレベル差がある場合もザラにある。それがどれほど離れているのかぼくにはわからないが、子どもの口ぶりから想像するに、印象としては加藤茶とその奥さんの年の差くらい離れている。
レベル差という感覚が今の子たちにはないのか?それともそこまでレベル差が関係ないのか。
もし、絶対的評価軸を自分の中に持っているのだとしたら、現行の教育制度とはやはりマッチしないんだろうな。要は、ひとはひと、じぶんはじぶんって感覚だ。
部活とゲームの違いを説明できますか?
ゲーム以前は子どもたちは何にハマっていたのかというと、スポーツではないだろうか。朝から晩まで河川敷で野球してるみたいな。包丁研ぎが趣味の中島ですら磯野を誘うくらいだし。
コツコツ自分のレベルを上げるのも、挫折や達成感を感じるのも、チームで戦うことも。スポーツを通して学んのではないだろうか。
スポーツの定義を調べると、かなりの数が出てくるがその中には「遊戯」や「プレイ」という文字が少なからず出てくる。国際スポーツ体育協議会(ICSPE)によると
プレイの性格を持ち、自己または他人との競争、あるいは自然の障害との対決を含む運動はすべてスポーツである。
と定義している。ゲームも当てはまる。
近年、eスポーツ分野も急成長を遂げ、プロゲーマーたちが何億という規模の賞金を手に入れるということも知られている。
ここまでゲームが浸透している中で、「部活」と「ゲーム」の違いを明確に説明できる大人がどれだけいるのだろうか。大人には、屁理屈に聞こえるのだろう。それも痛いほどわかる。
ゲームばかりではいけないのは当然だ。では、彼らに足りないものは何だろうか。
彼らに足りないものはない
彼ら自身に足りないものはない。これがぼくの結論だ。
夢中になること自体はすばらしい才能だ。「ゲーム」をそのまま「勉強」や「スポーツ」に置き換えたら何も問題ないように感じるのではないだろうか。彼らはゲームを通して「学び」を体験している。本来学びとは楽しいはずなのだ。
出来なかったことが出来るようになること。知らなかったことを知ること。気づけなかったことに、気づけるようになること。
どれも、学びは楽しいのだ。
ではなぜ勉強はつまらないのか。理由は簡単だ。成績が悪いと怒られる。宿題はチェックされ、小テストが受からなければ追試。入試には大人たちの期待がのしかかる。勉強のために楽しいことの規制がかかる。
そんな環境で、純粋に「学び」を楽しめるのだろうか。無理だろう。
ゲームは出来なくったって大人に怒られない。ゲームには宿題がない。ゲームには重い期待はない。純粋な「学び」がそこにはあるのだ。
香川県では、ゲームを規制するだなんて条例ができたそうだが、もし学力という面でこの対策をしているのだとしたら、まったく本質を捉えていない。
健康面への憂慮ならまだいくらか分かるが、学力低下はこどもが夢中になれるような環境が「勉強」にないから起きるのだ。
そこにお金をかければいいのに。ゲームを超える学びの体験を作るために。
そこをしっかりと考える必要がある。彼らが夢中になれる環境を整えてあげることが、ぼくたち大人の役目なのだ。
彼らのあの集中力で、人生をプレイしだしたら、凄いことになるぞ。
*ぼくのnoteにおけるテーマは「考えるきっかけをつくる」です。大喜利のお題みたいなものです。ぜひフォローしてください。そしてみんなはどんな風に考えるか教えてください。
*学ぶことのたのしさ。これもあわせてどうぞ。
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