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欠け事
賭け事を
欠け事
と 書く詩を読んだ。平田俊子さんの詩。
欠片をかけら
欠伸はあくび と
読めるほどには大人になった
ひとりで欠けっこもできるし
欠け事の味も覚えた
仮の世なら本名もまた
仮の名前になるのだろうか
病も仮病になるのだろうか
化け物じみた姿も仮か
何を言いたいかわからないでしょう
わたしもあなたの話が分からない
わかろうとしたこともない
何かがつかえて
開きそうで開かない机の引き出し
あんな感じでいきましょう
寂しさは人間の持病
もしくは仮病 平田俊子
真ん中のところだけ切り取った。
「何かがつかえて」
というところで 連が分かれているのかどうかは
ページが変わっていたのでわからない。
欠けっこ、欠けっこ
と口の中で繰り返していると
欠けっこは独りでする駆けっこではなくて
誰かがいたふりをすることかもしれない
と いう気がしてくる
欠け事も同じように
賭け事に興じたふりをしている心がうつろな人の事ではなくて
あったかもしれない事
失くしたかもしれない事を思うことかもしれない。
「賭け事」はイメージしていなかったかもしれない。
「何を言いたいかわからないでしょう」
の一言に
欠けているものの大きさを感じたりする。
欠けっこ 欠け事
という言葉を見て
「ああ」と自分自身を顧みてしまう人は
多いのではないか。
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三月号の「現代詩手帳」の特集は
女たちの生きづらさ ということがテーマの一つになっていた。
「生きづらいと思っている」ことに気づく男性の少なさに
また、生きづらさを感じてしまう女性も多かろう。
だから女性同士の連帯を強くしていかないと。
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