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悼む詩 谷川俊太郎

石垣りんさんや、茨木のり子さん、川崎洋さん、草野心平さん
・・・
そうそうたる方々への「悼む詩」である。

その中に
編者の正津さんが載せたかったという詩が混じっていた。


そのあと

そのあとがある
大切なひとを失ったあと
もうあとはないと思ったあと
すべて終わったと知ったあとにも
終わらないそのあとがある

そのあとは一筋に
霧の中へ消えている
そのあとは限りなく
青く広がっている

そのあとがある
世界に そして
ひとりひとりの心に

谷川俊太郎


この詩は、東北の震災の後に新聞に毎月載せていた詩を中心にまとめた
「こころ」という詩集の最後に載っていた。

「悼む詩」は2014年出版。
その時谷川さんは84歳である。


年を取れば取るほど、
自分は「そのあと」を生きているんだなぁ と思う。






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