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現在進行系!ゼロイチSaaS立ち上げのリアル#SaaSLovers DAY6

コミューンというコミュニティ・カスタマーサクセス領域のSaaSベンチャーで、CMO兼SuccessHubという事業の責任者をしているすぎやまです。

本稿は #SaaSLovers リレーブログ参加用の記事です。
#SaaSLovers は、有志で "SaaSに関する"ブログを日替わりで書く企画です。こういう機会がないとどうしても筆不精になってしまうので、めちゃくちゃありがたいです。@ShoheiKomatsu さんいつも運営ありがとうございます!
前回参加させていただいた時の記事はこちら。もう全然違うこと考えてるんだから人間って面白いですよね。

Who Are You?

簡単に自己紹介を。

すぎやまのぶひろ 
博報堂で年中Excelを触り続けるメディアプランナーとイメージ通りのゴリゴリの営業を経験した後、フラーというアプリ分析SaaS/アプリ開発のベンチャーでCMO・事業責任者として3年半ほど奮闘しまして、2021年にコミューンにJoinしました。マーケの責任者をしながら今はPMMのマネージャー、SuccessHubという事業の責任者を兼務しています。色々やってますが、多分一番得意なのはEnterprise Salesです。笑

なんだかんだSaaSに浸かって6年目ですね!SaaS最高!
SuccessHubに関しては下記のnoteをお読みください!

SuccessHubというSaaS新規事業の立ち上げ雑記

といっても、まだ「知見」・「学び」のような綺麗な形に自分の脳内で整理されていないので、雑記形式でお届けします。ぱっと検索してみたのですが、現在進行系で新規事業を推進している人間が今何を考えているかというコンテンツは少なさそうなので、同じ境遇の人に少しでも役に立てればと思っています。

実は一回断りました笑

新規事業の立ち上げっていうと血気盛んな若者が血反吐吐きながらやるイメージがあったり、「新規事業推進室」みたいな部署ができてカチッと立ち上がるイメージがあったりしますが、当社の場合は代表の高田さん自らが構想及び初期検証をしていました。具体的には前回の調達前のタイミング(2021年3月)から構想はありました。当時私は、commmuneのマーケ・ISのマネジメントをしながら週に12-15商談ほど出ていて余裕がなかったこともあり、なんか代表が始めたなーくらいにしか思ってませんでした。潮目が変わったのは2021年の10月です。commmuneの米国展開に代表がフルコミットすることになりました。

そのタイミングで、新規プロダクト(今のSuccessHub)の責任者になってくれないかという打診を代表からされ、一度はcommmuneのセルマケを頑張ったほうが伸びるからという理由で断ったのですが、もう1回依頼してくださって、こんなチャンスなかなか無いし頑張ってみようということで、受けさせていただきました。「プロダクト・セールスと別け隔てなくフラットに議論できるところが良いと思った。」と言ってもらったのを嬉しく覚えています。

逃げられないスケジュールを切って進める。とにかく進める

私が引き継いだ時にあったのは

  • コンセプトとプロダクト名の案

  • 最小限のチーム

  • 社内ヒアリングのドキュメント

  • 事業計画

でした。事業計画で〇〇日までに初期有料顧客、年度末までにMRR〇〇円・ARR〇〇円(しかも結構な金額w)が決まっていて、当然株主にも提出していたので、ああ、これちゃんと進めないとやばいぞと気が引き締まりました。
そこで、事業責任者としての最初の仕事として、告知タイミングを決めました。具体的には、commmuneのお客様に感謝を申し伝える、謝恩会(12月実施)の場で、新規事業の発表とコンセプト紹介、ローンチ予定日を告知することにしました。プロダクトと私自身のお披露目ですね。

※この謝恩会自体もとっても面白い取り組みなのでいつかnote書きます。

引っ張れば引っ張るほどプロダクトの「完成度」は上がっていくに決まってます。どうしても満足行くプロダクトになってからローンチしたいをいう引力が開発陣には働きます。ただ、それだと事業計画にアラインできない。
思い切って外に公開しちゃうことで、全体の目標が一つになった非常に良い施策でした。ここでローンチ予定日も告知することで、社内の「計画」だったものが、公式の「予定」になりました。

仮説構築のためのヒアリング

お披露目の後は、ターゲットヒアリングを社内→commmuneのお客様→想定顧客の皆様の順で行っていきました。コンセプトとメイン機能のFigmaだけある状態で全部で15人ほどお願いしました。話を聞く人によって、その企業やチームの状態は全く違いますし、課題も違うので自分は前提条件となるお客様の状況を把握することに半分くらいの時間を使っていたと思います。こういうお客様の場合、こういう課題があるのでは?という仮説を場合分けしながら磨き込んでいき、プロダクトが価値提供すべき幅を決め込んで、その課題に対するアプローチとして、現プロダクトは適切なのかを確認していました。ヒアリングした内容は必ず録画していたのですが、どうせ見直さないので笑、必ずPdMと一緒にヒアリング後の振り返りを行い、取り入れる意見と解釈をすり合わせていました。ここで、コンセプトと機能・インターフェースの細かい修正をしていきました。

事業責任者になった人はフェーズ問わず、このヒアリングのプロセスは踏んだほうがいいと思います。営業出身やCS出身の方が事業責任者になった時、「既にお客様のことは一番知っている」と思われるかもしれませんが、商談とプロジェクトミーティングとヒアリングでは出てくる情報が全く違います。「ヒアリング」というアジェンダでお客様と対面したほうがいいです。

一通りヒアリングした後に、社内でSuccessHubはどんなプロダクトなのかを説明するために、自分の中でもぶらさないために、GoogleVenturesで採用している、The Three-Hour Brand Sprintを一旦自分だけでやって、ブランドの考え方や、類似プロダクトとの立ち位置についてもビジュアル化しておきました。(ほんとはチームでやったほうが良いのですがとにかく打ち合わせ減らしてプロダクト作りたかったので一人でやりました。)

とにもかくにも、最初のお客様を

ヒアリングでたっぷり情報を得た後は、PdMと「最低限お金は取れるライン」を握りつつ、初期セールスを開始しました。具体的にはプレスリリースLPを自分で作りつつ、オーガニック商談・リファラル商談・commmuneのお客様へのセールスを進めました。プライスプランは考え方だけ作っていたのですが最序盤はセールスの度にちょこちょこ変えていました。

コンセプト資料・最低限のデモ・今後の開発予定ロードマップ。あとは気合と根性でもって今は最初の数社のお客様とご一緒し始める事ができました。

最初の数社を獲得するためには、アポ獲得から商談、クロージングまでできれば事業責任者一人で行ったほうがいいと思います。そうすることでボトルネックがわかりますし、今後の計画を立てやすくなります。TAMやSAMは、お客様の集合体です。マーケットのサイズを机上で考えるより、「こういうお客さんにも売れるのかな?」という確認を実地でしていくことをおすすめします。それが結局SAMを拡げることになります。

今後目指すこと

初期顧客の獲得までなんとか進捗した新規事業。これから私が注力するのは

  1. 初期のお客様(私にとってはほぼ神様)のカスタマーサクセス

  2. 売りの再現性確保

  3. 最低限の機能×最大限の価値をどう出すかを考え抜く

という3点です。commmuneとはビジネスモデルもターゲットも違うので、脳内切り替えのコストが大変ですが、適宜瞑想をなどを取り入れつつ頑張っております。

最後に

本当に雑記になってしまいましたが、SaaSの新規事業、こうやって進んでいくんだなの実例をお出しできたかなと思っております。上記のSuccessHub、ご興味を持って頂けましたら是非こちらのURLよりデモのお申し込みをよろしくおねがいします!

明日はOPEN8の原沢さん @harasawa_y

がCustomer Successのヘルススコアに関して執筆されるそうです!領域も近いのでとっても楽しみです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!この流れでぜひ私のTwitterのフォローもおねがいします。笑


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