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ディスレクシアという、文字が普通に読み書きできない人が、日本でも人口の7%もいると言われています。40人クラスですと、2~3人もいる計算です。

そんな人でも読める新しいフォントの、奇跡の開発物語を読んでいました。

実際に開発されたUDデジタル教科書体はこんな感じです。ディスレクシアの方にとっては、本当に感動ものの発明でしょう。

「奇跡のフォント」より

この本の中で、著者の師匠に当たる人が、胃がんで亡くなりました。胃には未消化の大量の「梅の種」が入っていたそうです。体調不良に悩まされていた時に、「梅干しの種が身体に良い」と聞いて、種をずっと丸飲みしていました。

「種の丸飲み、めっちゃ危険です!」
なぜなら、種ってすごいから。

種は、とても暑かったり、とても寒かったり、踏まれたり、食べられたり、水の中に落ちたりしても、余裕で生き抜いて、ここぞ!という自分のタイミングで芽を出し始めます。

種の中身は、「缶詰」のような皮の鉄壁の防御で守られているのです。噛んだことある人はわかると思います。めちゃくちゃ硬いです。

これが胃腸に入るとどうなるでしょう?
胃腸はそんな頑丈だとは知らずに、一生懸命、消化吸収しようとします。たくさんの消化液を出し、どうにか缶詰を開けようとします。

しかしそんな攻撃では種はビクともしません。結局、胃腸の頑張りは徒労に終わります。そうしている間、胃腸は膨大なエネルギーを失い続けるのです。

昔、酵素研究の第一人者、鶴見先生の講演を聞きに行ったことがあります。

講演の中で、若くしてすい臓がんになった女性の話が出てきました。
先生が、「そんな若くしてすい臓がんになるなんて、種でも食べてるんじゃないの?」と言うと、
女性は「どうしてわかったんですか?!実は家が山梨県で、ブドウの種をいつも吐き出さずに丸飲みしてました」と告白したそうです。

女性の身体は、ブドウの種を消化しようと、酵素を浪費しまくっていたわけですね。

そういえば、自分も、サクランボとか種を丸飲みしていた時期もあったな~と思い出しました。恐ろしい!

もし種を食べたかったら、せめて歯で噛み砕いてから飲みましょう。また煎ったりして、消化しやすい状態にすれば、問題はありません。

こういう観点からも、「よく噛んで、胃腸に負担を掛けないようにする」というのが健康には大切というのが、よくわかりますね。





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高橋伸嘉(のぶよし)|自然細胞科学研究者/(株)ルクセス代表/僧侶/
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