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お正月、ニュースでチラ見する工芸品に注目してみたい!

明けましておめでとうございます。今年はもっと更新頻度を高めていきたいと思っています。引き続きよろしくお願いします。

さてお正月のニュースで目にする、天皇陛下による「新年の感想」。宮内庁から提供される写真には、天皇ご一家とともに工芸品が映っていることをご存じでしょうか。

例えば今年(2025(令和7)年:巳年)はこんな感じです。

皇后陛下がお手にされているのは、輪島の伝統芸能「御陣乗太鼓」の面。
御陣乗太鼓は輪島市名舟町に伝わる伝統芸能で、石川県の無形民俗文化財に指定されています。
昨年元旦に石川県能登地方で大きな被害を出した地震に心を寄せられてのことと思われます。能登の人々が大切にしている行事に使うお面を、このような形で取り上げることは、能登の皆さんを勇気づけることにつながると思います。


では昨年、一昨年はどうだったか、ご紹介します。

■2024(令和6)年:辰年
「辰置物」六代清水六兵衛、1975年の作。旧秩父宮家から贈られたもので、現在は皇居三の丸尚蔵館の所蔵。
(出典:https://txbiz.tv-tokyo.co.jp/txn/kaisetsu/post_288358
作品を紹介した画像は見つけられませんでした。残念。


■2023(令和5)年:卯年
「兎」皇居三の丸尚蔵館蔵。1937(昭和12)年、原型は杉田禾堂作、制作は工芸成形社。
杉田禾堂は大正・昭和期の鋳金家で、日展参事・全日本工芸美術家協会委員長を務めました。本作はツンとした耳、小さく出した前脚、丸っこい体をちょっとひねっている様子がかわいいですが、代表作は難解なタイトルを持ち、抽象的な造形となっている「用途を指示せぬ美の創案」です。


今年は能登ゆかりの工芸品ですが、例年は干支にちなんだ皇室ゆかりの品が選ばれているようです。

お正月恒例のニュースも、こんなところに注目するとまた違った見方ができますね。

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