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インドの山奥を125ccスクーターで走って見ると、目の前は絶景映画のワンシーンだった②
前回までのあらすじと続き
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現在、2023年5月15日12時30分過ぎ、私はレーからカルギルにスクーターで向かっていて、カルシ検問所を越えたところだ。レーとカルギルのほぼ中間地点だが、この先4000mクラスの山越えが待っている。
①記念塔(Memorial Stupa)
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カルシの検問所をすぎると、ラダックの英雄の記念塔(どなたかは不明)がある。
この記念塔を目印に2つの道があり、どちらの道もカルギルにつながっている。パキスタン国境スレスレの北回りルートと、ラマユル寺院と2つの山を越える南回りルートだ。
当初は往路は北回り、復路は南回りにする予定だったが、時間が思ったよりかかってしまった。
Googleナビで見たところ南回りの方が、道路条件も数段良く早く着きそうだ。レーに帰った翌日にはデリー行きのフライトを控えている。確実性をとり、この段階で往復南回りに予定変更した。
②記念塔〜ラマユル(Lamayuru)への道のり
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南回りに進みカルギルを目指す。
残り約120kmの山越えツーリングに出発だ。
次のラマユル寺院が楽しみ。
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近くからインダス川をみると水がきれいだ。
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この先の峠越えをしてきた車両や輸送トラックなどが多数停車しており、タイヤ交換や休憩をしていた。これからの道の状況を考えると不安でもあり楽しみでもある。
山頂あたりは積雪していなければよいが。
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しばらく岩山の間に作られた谷間の道を走る。やがて前方に現れる山々をぐるぐる回りながら、ラマユル寺院へ向かう。
③ラマユル村とラマユル寺院
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ラマユル村手前にはこの様なムーンランドと呼ばれる金色の谷がある。晴れていると絶景なのだが、今日は曇っているのでイマイチだ。
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ラマユル寺院の麓にある、ラマユル村がみえてきた。
桜が咲いているのが、とても穏やかでのどかさを感じる。桜が満開になり天気が良ければ、この村の景色は素晴らしいはずだ。
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ラマユル寺院とラマユル村の全景だ。
ラマユル寺院は標高約3500m位にあるチベット仏教の寺院である。パッと見たところ、一通りの宿、食堂、商店はそろっており、宿泊するには困らなさそうだ。時間的に厳しいため帰りに寄ることにする。
さらに、ひたすら山登りのツーリングは続く。
④ラマユル寺院〜フォツ峠(Fotu La)山頂への道のり
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ラマユル村を通過して約30分が過ぎ、雲がかかった山道に入る。
目の前は雪がぱらついてきた。おまけに防寒対策が甘かったせいか寒さを感じる。一人寂しく演歌を歌いながらのツーリングとなった。不思議と歌っているうちに寂しさも消えた。
いつのまにか、この先はどうなっているのかというワクワク感を感じていた。
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標高約4000m位からみた景色だ。
眺めは最高であるが風がかなり強い。スクーターでは馬力がなく、酸素が薄いし坂道が急すぎるため、速度が10〜15km位しか出せない。
ここまで来たら後に引くつもりは全くない。
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このフォツ峠には、ちょっとした展望スペースがあった。
ここで休憩を兼ねたトイレタイムにした。だがこのスペースはベンチと雨よけの屋根があるだけだった。目の前には雲があり、長居をすると体が冷えてしまう。
偶然そこにいたタクシーのドライバーさんと話したところ、彼はカルギルからレーに向かう途中であった。都合よく私と逆方向であったため、カルギルまでの情報を持っており、このエリアのプロだ。
以下のありがたい情報やアドバイスを頂けた。
・このフォツ峠の展望スペースからカルギルまで、車で約2時間〜2.5時間、スクーターだと日の入りには着けるはず。
・雪が降っているのはこの辺りだけで、山を降りると晴れていて温かい。
・カルギルまで山がもう一つあるが晴れていた。この山よりは楽に山越えできるはず。
・明日レーに戻るのなら、午前中は晴れているのでカルギルを朝早く出発した方が良い。
・スクーターでレーからカルギル行く奴は珍しい(笑)。貴重な経験なので思いっきり楽しんで!
貴重なアドバイス、情報と激励を頂き山頂に向かう。
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近くの山の山頂は雪が被っており、雪雲もさらに近くなる。
頂上はもうすぐだ。
⑤フォツ峠山頂(Fotu La)
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なんとかフォツ峠山頂に到着。(標高約4200m)
ちょっと晴れたが、風も強く又再び雪雲がかかってくる。温度計を見ると‐2℃であり、当然風もかなり強い。
早めに降りないと天候が悪化する。明日ゆっくり見ることにしよう。
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吹雪に変わって来た。身の危険は全く感じず笑いしか出てこない。
風も強いし気温も低い、おまけに眼鏡も曇る。筆者は泣きそうになっていた。防寒対策は改めて必須だと実感した。 ←普段の舐めた態度の結果である。自業自爆だな!
このような経験も普段だとなかなかできない。まさに五感で楽しむ絶景の旅の醍醐味だ!←強がるな!無理があるぞ。もっと明るい顔をしろ!(笑)
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さあ、カルギルに向けて出発だ!
明日は晴れるのを期待して、ワクワクしながらフォツ峠を下る。
(続く)