医師と僧侶のカケコミ相談室 第10回 無我であるほど個性が育つ
脳神経外科医の道下将太郎と、京都「両足院」副住職の伊藤東凌が、みなさんからのお悩み・質問・疑問へ回答する「医師と僧侶のカケコミ相談室」。
カケコミをはじめた経緯、無料公開のQ&Aはこちらです!
熱中症警戒アラートが連発される日々です。みなさん、暑さに負けずお過ごしでしょうか。
毎日アラートが出ていたら、アラートの意味が無いのでは?と思ってしまいますが、それだけ猛暑ということですね。最近急に熱中症警戒アラートという単語を聞くようになりましたが、今年(令和6年)から環境省が運用をはじめたとのこと。新しい制度がいつの間にかはじまっていました。
時代や環境が変われば、変化に対応するために新たな取り組み、仕組み作りもはじまります。そして私たちはそれらを使いこなすための知識が必要になります。特定の分野に関する知識や能力を活用し、実践的に使いこなす力をリテラシーと言いますが、年々リテラシーの種類が増えている気がします。情報リテラシー、金融リテラシーなどはよく聞きますが、気候変動リテラシーも必要な時代かもしれません。
アプリ「InTrip」では、そんなリテラシーをテーマに、「あなたに足りないリテラシーは何?」という記事を8月7日(水)に配信します。日本人に不足しているリテラシーは? 自分にどんなリテラシーが足りないか気付く方法は? ぜひ覗いてみてください!
そして、新しい言葉が増えている分野といえば、働き方。フレックスタイムやテレワークなどはだいぶ耳に馴染んできましたが、ジョブ型雇用、デュアルワーク、ワーケーションなど新語が続々。数年後には、全く新しい働き方が登場しているのでしょうか。そして東凌さんや将太郎さんのような超多角的ワークスタイルは何ていうの?と調べてみたら、異なる複数の仕事をするという意味の、パラレルキャリアという言い方があるようです。
今週はパラレルキャリアの多様な経験を活かし、東凌さんが仕事で役立つ思考法と子どもの才能の伸ばし方についてお伝えします。将太郎さんは、中年期以降の心身の整え方、鍛え方について。それでは4つのQ&A、お楽しみください!
Q1 30代前半、仕事ではじめてチームリーダーをしています。自分もまだ若手という意識ですが、新卒1年目のメンバーも数人おり、価値観の違うチームをまとめる難しさを感じています。複数人で1つの結論を出したり、課題解決をするときに指針にできるような思考法や取り組み方を知りたいです
Q2 「自分らしさを大切に」「個性を育てる」などとよく言われますが、仏教では無我、空などの概念があり、エゴを手放すとか自分にこだわらないほうがいいと言っています。親として、子どもには自分らしく生きなさいと伝えたいのですが、どちらの考え方にも納得できる部分があり、どう捉えたらよいのか教えてください。
Q3 祖母も実父も認知症を発症し、母が介護に苦労している様子を見てきました。自分も高齢になったら認知症になるのかと思うととても不安です。50代半ばですが、今から予防のためにできることがあれば取り組みたいです。
Q4 40代女性。階段を上がったり少し走るだけで、息が上がって心臓がバクバクします。子どもの頃から運動が苦手、マラソンは大の苦手です。ジョギングがいいと聞きますが、心肺機能を鍛え体力をつけるのに他にいい方法はないのでしょうか。
Q1
30代前半、仕事ではじめてチームリーダーをしています。自分もまだ若手という意識ですが、新卒1年目のメンバーも数人おり、価値観の違うチームをまとめる難しさを感じています。複数人で1つの結論を出したり、課題解決をするときに指針にできるような思考法や取り組み方を知りたいです
A1
「ネガティブ・ケイパビリティを鍛え、エポケーで手放しを」東凌
相談者さんは、はじめてリーダーを経験するとのこと。人をまとめる立場になると、これまでと比べて、簡単に答えを出せない状況に直面することが増えます。そんな状況で必要になるのが、ネガティブ・ケイパビリティと呼ばれる、対処しようのない事態や不確実性に耐える力です。
リーダーに必要なネガティブ・ケイパビリティを養うとき、具体的に鍛えたい2つのポイントがあります。
1つ目は「魅力の最大化」、2つ目が「伝達力」です。
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脳神経外科医・道下将太郎&京都「両足院」副住職で「Newsweek」世界が尊敬する日本人100に選出された伊藤東凌が、みなさんからの質問・…
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