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転職か、天職か、わたしのファイナルアンサー
いつもお世話になっております。群馬の電気工事士きむこうです。
前回の自己紹介でも書きましたが、わたしには産まれたその時から、将来なれるものがありました。
電気工務店の三代目、その長男として、跡継ぎとして、家族のみんなは期待してくれていたという実感がありました。特に父は、口数こそ少なかったですが、わたしに家業の手伝いを小学生の頃から手伝わせ、現場の雰囲気に馴染ませよう、こんな仕事をするんだという実例を、示してくれていたのかもしれません。
その後、工業高校に行き、曲がりなりにも現場で手伝いをする事で、多少の技術は身につけて行きました。しかし……
当時のわたしはそれら全てを「くそっくらえ!」と思ってました。
10代の頃は本当に家業が嫌で、自分のやりたい事はそれじゃないと、周囲に反発してクソみたいな態度を取っていたのを今でも覚えています。
元々わたしは小さい頃から、絵を描いたり、プラモデルを作ったり、物語を空想するのが大好きな、どちらかというとオタク気質のガキんちょでした。
普段から家の中で遊ぶのが大好きだったわたしは、外で作業をする家業の手伝いが嫌で嫌で仕方なかったのです。
さらに、わたしには今も直そうとしている欠点がありました。
それは、何かを強制されたり、喧嘩腰で上からものを言う態度を取られると、徹底的に反発する気が強い性格です。
これは職人さんとは最悪の相性で、昨年も喧嘩腰できた相手に対し、真っ向からぶつかり、そのせいで施工費を踏み倒されてしまいました。
このエピソードはまたその内書こうかと思いますが、とにかく職人さんには気が強いタイプが多く、父もその例にもれない職人気質な人でした。
当然の如く水と油、気の強い同士でぶつかり合い、何度も喧嘩しました。
それでも、学生時代が終わった後、2年程父の元で電気工事士として務めました……が
2年目で決定的な大喧嘩が勃発。
結果、家業なんか継げるか!と爆発し、派遣会社やアフィリエイトで稼ぐ会社などを転々としていました。
そんなわたしも28くらいの頃に結婚。
その後、娘が生まれ、さらに息子が生まれた頃、一抹の不安が頭をよぎりました。
それは、当時勤めていたアフィリエイトで稼ぐ会社の先行きがイマイチ怪しかったのです。不安が生じてからは、一人悩む日が続きました。
そんな矢先、母から、父の体調が優れないという事を聞きました。だから、家業を手伝ってくれると助かると。
あれほど反発してきて、今更虫が良すぎる。そう思いましたが、子供の顔を見ていた時、ふと思いました。
今の仕事はこの子たちに誇れるものか?
答えは否でした。
正直、アフィリエイトの会社は運の要素が強く、こうすれば良いという確実な手順もありません。
しかも、ぶっちゃけてしまうと、アフィリエイトの対象は、成人向けの動画配信サイト。流石に子供に説明するには無理がありました。さらに何年も前から惰性でこなしている状態。
その後、奥さんとも相談して、わたしは決断しました。
家業を手伝おうと。
こうして転職を繰り返してきたわたしは、遠回りの果てに、電気工事士に戻りました。
果たしてそれが天職となるのか否か?
答えが出るには、それから10年近くの年月が必要でした。
今では、うちの家業である電気工事士に、わたしなりの誇りと愛着があります。このまま人生の最後まで務め上げる事ができたらその時、これが天職だったと自信を持って言える日が来るのではないだろうか?
それが現時点でのわたしの解答になります。
御精読ありがとうございました。