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ルックバックを見て衝動的に書いている

こんにちは、RooKルークです。
大きめの作品の制作が終わり、あとは明日梱包して発送するだけ。
ということで、金曜でもあるし飲み歩いてきました。
あー楽しかった。


久しぶりのお酒を楽しんで帰ってくる途中、よし今日はこのまま『ルックバック』を観ちゃおう!
と、開放感に酔いしれて観たのですが。


ほろり、と泣きました。


号泣とまではいかなかった。
けれど、心…違う、魂が浄化されるような感じがしてほろり、と泣いたんです。
本編は、漫画を好きな小学生と絵を描き続けてきた小学生が出会い、漫画家になる話。
バクマンのような筋道ですが60分未満の尺ですんごく綺麗にまとめられていたから、心えぐられて葛藤する、とか共感して熱くなる、とかそこまで強く心動かされる前にお話しが収束。
60分未満の短さなので、不満かというとそうではない。
60分未満の長さだからこそ、とても純粋で美しいなと心洗われました。
絵を描くすべてのひとに、特につまづいてしまったひとに、「なんで絵を描いてるの?」と問いかけるような感じで、でも押しつけがましくもなく。
そこが私にはすごくよかった。



話のネタばれは避けたいので、ルックバックを観ながら過去の自分のことを思い出したことについて語ります。
私は今はボールペンで絵を描く、ボールペンアーティストとなりましたがその昔の昔…子どものころは漫画家になるのが夢でした。
茨城県という田舎で育ち、特に刺激的なエンタメもなく、兄の影響で読んでた週刊少年ジャンプに熱狂して次の日、クラスのみんなとジャンプの話で盛り上がっていた。
絵を描くことが好きで、新聞にはさまれた裏が真っ白なチラシを見つけては抜き取って暇さえあれば絵を描いていた。
教科書の空白にラクガキをして、ノートの隅っこにパラパラ漫画を描いてはみんなに見せてクラスの中で「絵のうまい子」というポジションにいた。



…けれど。



中学生になってそれでもアニメを観て、マンガを描いていたけど家族からは「絵で食べていけるわけないでしょ」と言われたり
周りの女の子たちはみんなオシャレに気を使いはじめてアニメを観るのはオタクと見なされるようになって、マンガをこそこそ描くしかなくなって



そして…


高校生になったとき、オタクである自分を隠したくて、何より何回も投稿続けていても賞を取ることもできず何の芽も出なかったこともあって絵を描くのを辞めました。
そうして高卒と同時に社会人になり(両親が離婚して母子家庭だったのもあり早く自立したくて)完全に絵から離れてしまった。



でも。



結局諦めきれなくて10年以上のブランクの後、また絵を描きはじめました。
なんでマンガじゃないの? というところですが、実は未練がましく、システムエンジニアを数年やった後に、やっぱりクリエイティブなことがしたいデザインに興味がある→システムエンジニアの技術を生かしつつデザインできるWebデザイナになって→やっぱりもっと、クリエイティブなほうへ、少しでも絵の仕事に近づけるほうへ→ゲームのシナリオライターになる。


…で、シナリオライターとして10年続けたときにお話しを作ることに満足してしまいました。
このゲームのシナリオライターのときは常に「神絵師」と呼ばれるような絵を生業とする人たちと仕事をしてきたので色々刺激を受けてやっぱりもう一度絵を勉強し直そう→絵画教室に通い、プロの画家の先生に習いながら、ある程度知りたいことは分かったと理解して教室を辞め→今の活動に至る。



教室では水彩画を習っていて、先生からも線や点では迫力がないから色で魅せる絵のほうが分かりやすくていいと指導を受けていて
でも、ボールペンで細かく描くスタイルが自分に合っているよなと、納得できなかったためでもあります。
正直、展覧会に出展すると、ほとんどの作品が油絵、アクリル画、水彩、(今だとアルコールインクアートも流行ってますよね)などカラフルな絵の中に自分のボールペン1色の絵が置かれて、正直見劣りするかな…やっぱり迫力が足りないかな、なんて思ったりもします。

でも

ボールペンじゃないとダメだ。
ボールペンで描きたいんだ。
線と点でニュアンスつけて表現したいんだ…!


だって、


わたしの原点は「マンガ」だから。
昔はパソコンで絵を描く時代じゃなかったから、大きな文具屋さんで原稿用紙を買って、スクリーントーンを切り貼りして、墨でベタを塗って…絵を描いていた。
子どもの頃、好きだったのはドラゴンボールで、鳥山明先生のトーンなしの絵に魅了されていた。
1色のペンであんなワクワクする世界を創りあげるなんて、そりゃもう神でしょ。



そんな感じで今、ボールペンで絵を描く画家になりました。
色はブルーブラックのみ。
寒色なのに黒よりも暖かくて柔らかい。暖色系だとなんだか熱すぎて静けさが足りない。
そうやって何度も心折れて諦めて、でも諦めきれなくて、もがいて、あがいて…今がある。
振り返れば、そのあがきながら寄り道してきたことが大切な資産になっていると感じます。
アナログで絵を描きたい。でもパソコンでデザインすることも好き。
結局なんだかんだとシステムエンジニアも続けてきていたので、その技術と経験を生かして今はNOAH'S ART(ノアズアート)のWeb制作担当となっている。


そこで他のアーティストさんと知り合い、自分の得意を使ってお悩みを解決する。
紆余曲折してきたからこそ、好きなことに向き合いたいのに悩んでいるアーティストさんのお手伝いがしたいし、できることが嬉しくて楽しい!


ルックバックを観たことで、自分が何で今ここにいるのかを再確認できました。
私はこれからも自分の絵を描いていくし、NOAH'S ARTのWeb制作担当として仕事をしていく!
少し余裕が出たらマンガを描くかもしれないし、ゲームつくってもいい。


「好き」に真っすぐ向き合って人生を楽しんで味わい尽くすぞ!!



絵を描くすべての人へ。
ルックバック、よかったです。



表現者の種をまき、表現者の花を咲かす-アーティスト支援
NOAH'S ART(ノアズアート)


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