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Photo by
kiraku_san
患者はいない。いるのは、病気になったその人。
後輩で最近リーダーをはじめたスタッフがいます。リーダーと呼ばれるようになってからの成長速度が凄まじく、今やどこからどう見てもリーダーと言う感じ。リーダーと呼ばれたり、リーダーとしての役割を担ったことで”リーダーとしての自分”の振る舞いをするようになったと言う感じだと思います。
どんな役割を担って、周りからなんと呼ばれるかでその人自身の立ち振る舞いや思考まで影響があるように感じます。
病気で治療をしている人のことを患者と呼びますね。入院している人のことを僕も患者として認識しています。周りから患者という役割を与えられることはものすごい不利益なことのように感じます。
患者=体調が悪いとか、そんな認識をしている人は患者という役割を与えられることで、より体調が悪くなっていく。僕の祖母は精神科にかかっていましたが、病院に通院するようになってからどんどん体調が悪くなっていったように感じます。
入院中の祖母は”病人”と言う感じ。入院したり、病院に通うことで患者という役割になっていってしまったように感じます。
看護学生にの時に、患者=病気の人という認識は良くない。Aさんが病気になったというだけで、今までのAさんも、これからのAさんも変わらないと習いました。学生の時はそれって当たり前のことじゃね?と思っていました。
でも、実際に働くようになると、患者のことは”患者”として扱う自分がいました。病気になった個人という認識をしていない自分がいました。
僕が個人を患者にしてしまっていたのかなと反省してしまいます。
どうしても役割やポジションのレッテルで人を見てしまいますが、それはあくまで世間がつけたイメージに過ぎないんですよね。その人自身を見るということがいかに大切か、もっと意識するべきだなと思いました。