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観た映画の感想 #19『ハンサン 龍の出現』
『ハンサン 龍の出現』を観ました。
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天下統一を果たした豊臣秀吉は次の狙いを明国に定め、その足がかりとして朝鮮半島に出兵する。秀吉の下で「賤ヶ岳の七本槍」の1人として名を馳せた勇猛果敢な武将・脇坂安治率いる大軍を迎え撃つのは、朝鮮水軍の冷静沈着な将軍イ・スンシン。武将たちは自軍内の政治的駆け引きに翻弄されながらも、決戦の時を迎える。
(映画.comより)
まず、この映画は監督のキム・ハンミンさんが手掛ける"イ・スンシン三部作プロジェクト"の第2作目なんですね。僕はそのことを観終わってから知ったので、ここから観始めたという前提での感想になります。ただ冒頭に作中の時代背景とか、本作の前にどういう戦いがあったかといった短いダイジェスト的な説明が入るので、1作目から観てないとワケ分かんねーよ! ってことはないです。
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アマプラとかdTVで配信してたみたいですが今は視聴不可らしい
思ってたよりずっと真面目な戦国時代ものだったな、という印象でした。
これと比べたらどうする家康のほうがずっとバカのドラマですよ。
(※念の為言っとくと僕はどうする家康のあの味付けもすごい好きです)
題材的に、日本人をいわゆる抗日ドラマ的な味付けの残虐非道な奴らとして(それこそ『RRR』の総督夫妻みたいに)してもおかしくないかなーなんて思ってたんですけど実際観てみると全くそんなことなくて、むしろ捕虜になったり拷問されたりっていう酷い目に遭ってるのって少なくとも作中では日本人のほうなんですよね。韓国視点の歴史ものっていうテーマをちょっと色眼鏡で見過ぎてたなあって反省しました。
脇坂安治も冷酷な面はありつつ頭も切れるし戦の盤面を読む力にも長けている武将として描かれていて、脇坂安治をここまで格の高いラスボスとして設定している作品って日本産の歴史ものには正直そんなにないんじゃないかなあと。
李舜臣と脇坂安治がお互いの手を読み合う前半パートと海戦の後半パート、どちらも違った緊張感があって面白かったんですけど、この映画の語り方の特徴として回想がものすごく多いっていうのがあって、特に前半の戦略を練るパートでそれが顕著に表れてるんですけど
私は今こう考えている→なぜならあの時にこういうやり取りがあって……
っていう風に時間軸が過去に戻るカットが頻繁に入るので、話の流れがちょっと分かりづらいところはあったかもしれない。演出的にもタイムラインが切り替わってるのがはっきり分かるようにはなってなかったし。
公開館数はそんなに多くはないんですけど、逆に言うとそういう映画こそ映画館で観るべきだとも思うんですよね。特に海戦のシーンとか家の小さいディスプレイとスピーカーで観ても全然迫力ないと思うし。映画館で観るという体験は映画館で公開している間しかできないので。
というわけで観に行きましょう!