ナナシ

Twitterには書ききれない文章を書きたくなった時用 主に観た映画とか遊んだゲームの感想なんかを書いてます

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最近の記事

映画感想 #141『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』

『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』を観ました。 グラディエーター、24年ぶりのまさかの続編。 映画自体の感想の前に一つ明確な不満点として、前作に続いてパンフレットの制作がないってちょっとどういうことなんですか!! リドスコの新作にパンフレットがないってちょっと!! 特に今回は近年の大作洋画にしては珍しく俳優陣も来日しての大々的なレッドカーペットもやってたりプロモーションにもかなり力が入ってる印象だったので、そこが抜けちゃってるのはちょっとなー…… ただ! 映画の中

    • 映画感想 #140『ロボット・ドリームズ』

      『ロボット・ドリームズ』を観ました。 RHYMESTERの宇多丸さんがパーソナリティをやっているラジオ『アフター6ジャンクション2』の番組内番組として『メタルギア』シリーズや『デスストランディング』でお馴染みの小島秀夫監督のラジオ『KOJI10』が少し前から始まってまして、その中で小島監督が激推ししていたのが今作。 なるほどこれは良い映画だなーというか、それなりの年数生きてたら誰でも思い当たる節のひとつや二つあるなーってところをものすごくビビッドにえぐってくる一作だなと。

      • 映画感想 #139『動物界』

        『動物界』を観ました。 予告の時点では行方をくらませたお母さんを探す父と子のロードムービー的な映画なのかと思ってたんですが、実際観てみると想像とはかなり違う一本でした。 ざっくり感じたのは「超能力者じゃない版のX-MEN」みたいな映画だなって印象と、そこに「ある日突然家族がマイノリティの側になっちゃった時、まだマジョリティ側にいるほうの家族はどうするか」っていう家族の絆再生ものとでも言うようなテイストが混ざった感じというか。 映画の冒頭で鳥になりかけてる人間が飛び出して

        • 映画感想 #138『風都探偵 仮面ライダースカルの肖像』

          『風都探偵 仮面ライダースカルの肖像』を観ました。 一番好きな仮面ライダーがWで、その続編たる風都探偵にも原作、アニメともに絶大な信頼を寄せている身としてはそれだけでもう観る前から120点出るのが決まってる映画ですし、内容もTVドラマ本編をやってた頃から何度も繰り返し言及され描かれてきたところなので今作も「わかる!」しかないんですが、実写ではないアニメならではの良さっていうのも確実にあって。 一番でかいのはやっぱりドーパントのデザインと挙動。 最初にTVアニメになった時に

          映画感想 #137『十一人の賊軍』

          『十一人の賊軍』を観ました。 不勉強ゆえに戊辰戦争といったら会津藩の知識くらいしかなかったもので、今作の新発田藩のようにものすごい難しい立場にいた藩があったっていうことも知りませんでした。 とはいえ戊辰戦争。 観たタイミング的にどうしても侍タイムスリッパーの高坂さんが本来生きていたはずの時代と場所(地理的な意味ではなく「こういう戦場があったご時世」という意味で)の話として観てしまう部分もあって、そういう意味でのしんどさもあり。 山田孝之さん演じる駕籠政が投獄されてから砦

          映画感想 #137『十一人の賊軍』

          映画感想 #136『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』

          『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』を観ました。 ヴェノム3作目。 3作目だけあってますます磨きのかかったエディとヴェノムのバディムービーとして観るならば見どころは結構あったと思います。 人間の立場で考えるとちょっとやりすぎじゃない? っていうヴェノムの奇行(?)に対して、エディがもうほとんど何も言わなくなってるんですよね。二人でひとつでいることを当たり前のものとしているのもそうだし、そこに他のアメコミ原作映画にはない魅力があるシリーズなのは間違いないので、この二人のやり取り

          映画感想 #136『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』

          映画感想 #135『トラップ』

          『トラップ』を観ました。 作品によって当たり外れが激しいことに定評のある(?)シャマラン映画ですが、今回はかなり面白かったと思います。前作が割と観念的な部分が多くて個人的にはあまり乗れなかったっていうのもあって、今作のシンプルな筋立ても楽しかったですし、「やっぱりヒッチコック大好きなんだなーこの人!」っていうどストレートなヒッチコック風スリラーなのも良くて。 ものすごーく古典的なカメラアングルなのにどこか気味が悪くて、左右のパンとか遠景からアップの切り返しで視線誘導する絵

          映画感想 #135『トラップ』

          映画感想 #134『最後の乗客』

          『最後の乗客』を観ました。 『侍タイムスリッパー』では主人公の相手役だった冨家ノリマサさんが本作では主演。 本作がどういう映画なのか、何についての話なのかっていうことは作品のオフィシャルHPとか、製作資金調達のためのクラウドファンディングでも説明がされてますし、今は監督や出演者のインタビューなんかも諸々出てるので少し調べたら分かることではあります。 なんですが、まずは何も知らずに観て欲しいタイプの映画なんです、これ。 なのでここでは具体的なことは出来る限り書かないよう

          映画感想 #134『最後の乗客』

          映画感想 #133『2度目のはなればなれ』

          『2度目のはなればなれ』を観ました。 マイケル・ケインの俳優引退作にしてグレンダ・ジャクソンの遺作。 個人的にはとりわけマイケル・ケインの引退作ということで絶対に観たかった一作でした。 それ以外の事前情報は特に入れずに観に行ったんですが、なんとなく老夫婦のハートウォーミングなコメディなのかと予想してたら思いのほか硬派でビターな帰還兵・退役軍人ものでちょっと意表をつかれましたね。 映画が始まってすぐに明らかになることなんでネタバレでもないと思うんですが、バーニーが一人で旅

          映画感想 #133『2度目のはなればなれ』

          映画感想 #132『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』

          『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』を観ました。 「あのジョーカーに続編ってどうやるんだ……?」って思って観に行ったら、「なるほどこれは『あの』ジョーカーの続編だ……!」となりました。 そもそも個人的には映画において、ジョーカーほど「内面の掘り下げ」という行為が無意味なキャラクターもいないと思ってます。 (映画において、と限定したのは原作コミックには疎いからです。既に原作にその手のエピソードがあったら申し訳ない、というかありそう……) アーサー・フレックという社会で生きるの超

          映画感想 #132『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』

          観た映画の感想 #131『悪魔と夜ふかし』

          『悪魔と夜ふかし』を観ました。 ホラー映画にとっての「面白さ」って「怖い」ことがまず何よりも優先されがちだしそれは間違ってはいないと思うんですけど、こういう観やすいホラーにこそまずはヒットして欲しいと思ってます。ジャンプスケアも全然なかったですし(グロは後半に少々あり)、あとはCGなんかの特殊効果も良い意味で古めかしくて。 海外のTVショーはほとんど見たことがないんですが、「これ全部台本がある芝居だとしたらとんでもないことしてないか……?」ってくらいTVショーの司会者にし

          観た映画の感想 #131『悪魔と夜ふかし』

          観た映画の感想 #130『花嫁はどこへ?』

          『花嫁はどこへ?』を観ました。 製作はアーミル・カーンのプロダクションで、彼もプロデューサーとして関わっている映画。アーミル・カーン自身は出演していないんですが、作品のテーマといい作中で印象に残るキャラクターの人物像といい「アーミル・カーンの映画だなー!」っていう映画でした。 『きっと、うまくいく』では学歴社会、『PK』では宗教、『ダンガル きっと、つよくなる』ではスポーツ分野における女性の地位、といった感じで、アーミル・カーンの映画は社会問題、とりわけ長い歴史の中で社会

          観た映画の感想 #130『花嫁はどこへ?』

          観た映画の感想 #129『シビル・ウォー アメリカ最後の日』

          『シビル・ウォー アメリカ最後の日』を観ました。 A24って一風変わったホラーが多いじゃないですか。 アリ・アスターはずっとA24と長編作ってるし、タイ・ウェストの『マキシーン』三部作もあるし、それこそアレックス・ガーランド監督も『MEN』とか作ってるし。『エクス・マキナ』も捉えようによってはSFホラーかな? そういう一連のホラー作品と比べても今作は圧倒的に怖いし、それどころかここ数年で観た映画の中でもトップクラスに怖い映画でした。心だけでなく体にもずしんと来る怖さという

          観た映画の感想 #129『シビル・ウォー アメリカ最後の日』

          観た映画の感想 #128『Cloud クラウド』

          『Cloud クラウド』を観ました。 まず、菅田将暉さん×黒沢清監督って今までありそうでなかったなーと思ったんですけど、これが初めてとは思えないくらいしっくり来てた印象です。より正確に言うと今回の役みたいな「温度感のない菅田将暉」と黒沢監督の作風がすごく合ってるというか。 吉井が健康器具を「買い付け」に来る冒頭のシーンでの工場長夫婦とのやり取りで世間一般の感覚とは明らかにズレてる人間だってことが分かる一方、買ってきたものを闇サイトに出品して一つずつ売れていくのを夜通し監視

          観た映画の感想 #128『Cloud クラウド』

          観た映画の感想 #127『憐れみの3章』

          『憐れみの3章』を観ました。 1年に2回もヨルゴス・ランティモスの新作が公開されるという。 その二作のうちのひとつ『哀れなるものたち』がどちらかと言えば割とストレートなエンタメとして観られる映画だとすると今作は怪作。 理解できたかというと正直だいぶ怪しいんですけど、でも「ヨルゴス・ランティモスの映画観たなー!!」っていう満足感は凄かったです。 まずは変なカメラアングル。 人物に寄らない監視映像みたいなアングルとか、第1幕でジェシー・プレモンスがウィレム・デフォーを駐車場で

          観た映画の感想 #127『憐れみの3章』

          観た映画の感想 #126『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』

          『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』を観ました。 ベビわる3作目。 公開日が同じ日だったのもあって犯罪都市とハシゴで観たんですけど、一日で摂取していいアクションの量じゃなかったですね……いやー楽しかったけど疲れた。 それはさておき。 この手のアクション映画ってナンバリングが重なっていくとだんだん尻すぼみになっていったり「こういうこと前にもやってない?」ってなるものも少なくないと思うんですが、本作は3作目にしてまだこんな引き出しがあったのか! ってフレッシュさも沢山あった

          観た映画の感想 #126『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』