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観た映画の感想 #107『ゴジラxコング 新たなる帝国』

『ゴジラxコング 新たなる帝国』を観ました。

監督:アダム・ウィンガード
脚本:テリー・ロッシオ、サイモン・バレット、ジェレミー・スレイター
出演:レベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ダン・スティーヴンス、ケイリー・ホトル、アレックス・ファーンズ、レイチェル・ハウス、ファラ・チェン、他

怪獣と人類が共生する世界。未確認生物特務機関「モナーク」が異常なシグナルを察知したことを発端に、ゴジラが君臨する地上世界とコングが生きる地底世界の2つのテリトリーが交錯し、ゴジラとコングが激突する。しかし、その先には人類にとってさらなる未知の脅威が待ち受けており、怪獣たちの歴史と起源、さらには人類の存在そのものの謎に迫る新たな冒険が繰り広げられる。
(映画.comより)

https://eiga.com/movie/98575/

こんなに「怪獣に人格があるように見える」映画久々に観たなあ。
怪獣たちはグオーとかガオーしか叫ばないのに、その日本語訳が脳内にきっちり流れ込んでくる。なんならゴジラの造形もモンスターバース作品で最も中に人間が入ってそうな立ち姿だったり歩き方だったり。

怪獣側のストーリーも、登場人物が全員怪獣になってるだけのヤンキーものというか任侠ものというか。メインキャスト(怪獣)の初登場シーン、ぜんぶ『龍が如く』でお馴染みのあの演出でもおかしくないケレン味だったもの。

止まってモノクロになってドーンドーン(太鼓の音)で名前が出るアレね

怪獣映画でよく「人間ドラマが要らない」って言われがちですけど、今作に関してはそこも良かったと思うんですよね。モンスターバースでいうと『髑髏島の巨人』が特にそうでしたけど、未開の秘境を探検して太古の秘密を解き明かしていく(そしてその過程で大量に人が死ぬ)アドベンチャーパートも『ハムナプトラ』とか『センターオブジアース』みたいなひと昔前の冒険活劇の味わいがあって楽しかったし(センターオブジアースに至っては「地球の中心に近づいていく」というところも共通している)、コングの虫歯を引っこ抜いて差し歯入れてあげるみたいなのも怪獣映画ではあまり見たことない描写で可愛かったし。

日本のゴジラがあまりやらなくなっちゃったオリジナルの敵怪獣の創造に関してはハリウッドのゴジラは頑張ってくれていると思うんですけど、すでにモスラにラドンにキングギドラにメカゴジラまで出してるんだから、やっぱり今のハリウッドの本気クオリティで作った東宝怪獣ももっと見たいですよね……個人的にはデストロイアとか来てくれたらめちゃくちゃ嬉しい。

一応モンスターバースでもオキシジェンデストロイヤー使ってるし、設定上は出せるはず……

日本のゴジラが初代オマージュ強め、シリアスで「災害」としてのゴジラを強く打ち出しているのに比べてハリウッドでは大怪獣バトルものにシフトしていって、でもゴジラってその両方があって今まで作られてきたシリーズなわけですから、今この時代にその両輪がリアルタイムで観られるのってすごく恵まれてるなあと思うわけですよ。


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