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映画感想 #134『最後の乗客』
『最後の乗客』を観ました。
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出演:岩田華怜、冨家ノリマサ、長尾純子、谷田真吾、畠山心、大日琳太郎、徳家羊子、他
とある港町。タクシードライバーたちの間では、深夜に人気のない歩道に現れるという女の噂がささやかれていた。ある夜、いつも通りタクシーのハンドルを握って閑散とした住宅街を流していた遠藤は、噂となっている歩道で1人の女性を乗せる。車を発進させた直後、路上に小さな女の子と母親の2人が飛び出してきて、その母娘も仕方なく同乗させることに。行き先はなぜか両者とも同じ「浜町」だった。奇妙な客と秘密を乗せたタクシーは、目的地へ向かって走りだすが……。
(映画.comより)
『侍タイムスリッパー』では主人公の相手役だった冨家ノリマサさんが本作では主演。
本作がどういう映画なのか、何についての話なのかっていうことは作品のオフィシャルHPとか、製作資金調達のためのクラウドファンディングでも説明がされてますし、今は監督や出演者のインタビューなんかも諸々出てるので少し調べたら分かることではあります。
なんですが、まずは何も知らずに観て欲しいタイプの映画なんです、これ。
なのでここでは具体的なことは出来る限り書かないようにしたいんですが、敢えて一つ言うなら「忘れない」ということについての二面性の話だったのかなと思います。
忘れずに語り継ぐ、ってすごく良きこと、大事なことのように言われがちですけど、それって場合によっては当事者に「忘れない」という呪いをかけてるのと変わらないんじゃないか、みたいなことは以前からなんとなく考えていて。主に自分が死んだ後のことに関してなんですけど。
そういうことに関して、忘れたくない側の気持ちにも「思い出させてくれるな」という側の気持ちにも寄り添った映画だったかなあと思います。
1時間足らずで出演俳優も最小限の短編ですが、観て良かった。