観た映画の感想 #92『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』を観ました。
僕は初めて最初から最後まで通しで観たガンダムって『00』なので、それ以前のシリーズは当然後追いになるんですけど、そんな僕ですら「な、なんて福利厚生が行き届いた同窓会映画なんだ……!」って思ったくらい、TVシリーズの劇場版として凄まじい充実度の映画でした。それと同時に、令和のこの世に浴びるには濃厚すぎるゼロ年代アニメのイズムというのものもあって、めちゃくちゃ面白かったんですけどめちゃくちゃ疲れました……ただこう思うのも20年越しの映画化だからっていうのは間違いなくあって、もしSEED DESTINYから2~3年とかで映画になってたら出来上がったものも視聴者として感じたこともまるで別物だったと思うので、そういう意味でも今この時期にこれだけ満足度の高い映画が観られたっていうのはすごく感慨深い。
SEEDは楽しく観てたものの、SEED DESTINYのほうは「なんでこうなってしまったんだろう……」と色々思うところがあった身としてはこれだけで救われるところが多々あって、特にシンのキャラクター造形。本来の持ち味ってこういうところだったんだなーとか、ひょっとしたらDESTINYでも本当はこれくらいの塩梅でやれるところがあったんじゃないかなーとか。
キラとラクスにしてもDESTINYになってから急に人間味がない感じのキャラクターになってしまってるのが不満だったんで、戦い続けることへの疑義とすれ違いって形でひと山作ってくれたのは良かった。
アスランは、かっこよかったのはかっこよかったんですけど、同時に「お前そんなに面白いやつだったの……?」っていう困惑もあり(笑)
色々と不利な状況が重なってるとはいえ、フリーダムを一方的にボコボコにしてるやつとズゴックで張り合ってる登場シーンからしてもう「!?」って感じだったんですけど(その理由はあとできちんと回収されるとはいえ)、𠮟咤激励というにはあまりにもリンチ一方的すぎるキラとの取っ組み合いとかアコードに心を読まれないための妄想カガリとか、本人は至って真面目にやってるからこそ言いようのない面白みに溢れてて。いや、出番は全部かっこよかったはずなんですよ。かっこよかったはずなんだけど……!
MS戦のシーンも終始盛りだくさんで良かったんですけど、いかんせん盛りだくさんすぎて特に舞台が宇宙に移ってからは動き速すぎいろんなところでいろんなことが起こりすぎで、たぶん描写されてるものの3割も理解できてないです……ブルーレイが出るなり配信で観られるようになったりした時にはじっくり観返したいところ。
今映画館でやってる作品でこれだけのお祭り感を体感できる映画もそうそうないと思うんで、ガンダムSEEDを少しでも通っているのであれば観て損はないと思いますね。(ていうかそもそもSEED知ってる人は多分みんな観に行くと思うんですけど……!)
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