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ゲーテ「ファウスト」悲劇第一部メフィストフェレスとファウスト:感想

こんにちは。

ゲーテのファウストを読んだ感想の第2回になる。
この投稿を始めたきっかけはC.G.ユングを読み漁り始めたところゲーテの「ファウスト」に高評価を与えていることがわかったからである。

読んだと言うよりは聞いたのであるが、こちらを聞いた。

目次はこの通り。

序章
第1章 【悲劇第一部】メフィストフェレスとファウスト
第2章 恋に落ちたファウスト
第3章 ファウストとマルガレーテ
第4章 罪
第5章 ワルプルギスの夜
第6章 【悲劇第二部】第一幕 いつわりの国
第7章 第二幕 古代のワルプルギスの夜
第8章 第三幕 ファウストとヘレネー
第9章 第四幕 戦
第10章 第五幕 ファウストのたましい

ファウスト目次

今回は、悲劇第一部、メイフィストフェレスとファウスト。

⭕️主な登場人物
・メフィストフェレス:誘惑の悪魔
・ファウスト:学、医学、法学、神学まで学んだ博士、先生。生きる喜びを失っている。
・ワグネル:ファウストの弟子

⭕️あらすじ
復活祭の夜のこと。

ファウストは、哲学、医学、法学、神学まで学んで、学生や弟子を教え博士、先生と呼ばれいる。しかし、自分は愚かなんだと感じている。
漸くわかってきたことは、どんなに学んでも何1つ知ることができなということだけ。

地獄も悪魔も恐ろしくはないが、そのかわり喜びも無くなった。
これ以上は生きるのは真っ平だ。知識の苦しみから逃れたい。私はこの牢屋にまだ閉じこもっているのか。と独り言を続けている。

服毒自殺をしようとするが、教会の鐘の音と合唱が聞こえてきて、実行を思いとどまる。

翌日は復活祭の街を歩くと、農家の人たち、すなわち彼らは医者として命を救った人たちで、彼らから感謝の祝杯を受ける。弟子のワグネルからも称賛の言葉をもらうが、たいしたことしたわけではないと釣れない返事をする。

ファウストは自分の心の中には2つの魂があるとワグネルに言う。
欲望のままにこの世界の中に手足を絡めつけている魂。
もう1つは何もかも捨てて天の国に行きたいと言う憧れの魂。

この日の夕闇に紛れて、メフィストフェレスの化けた黒い無垢犬が現れる。
黒犬はファウストの家に入ると暫くして化け物になる。ファウストは呪文を唱えてメフィストフェレスの術を解く。

メフィストフェレスとファウストは交渉しこんな契約をする。

メフィストフェレスの契約義務。
もっと低い社会に行って、ファウストに人間の中の人間だと感じさせてやる。
人間社会にメフィストフェレスと踏み出すなら喜んでファウストの家来になってやる。
ファウストの言うことをなんでも聞く。
人間が誰も見たことのないものを見せる。

ファウストの契約義務。
『幸せだ、このまま時が止まればいいのに。』と呟いたら魂をメフィストフェレスに譲ること。
血で署名した契約書で契約が成立する。

直ちに、低い社会をめぐってから上の社会へ行く体験が始まる。

⭕️感想
ここでファウストは生きる意味というか、生きがいを失って自殺を図る。
医者として患者たちの感謝を受けることはもはや生きがいではないのは解せないが、生きがいではないのはなぜかまで書かれてはいない。わからない。

とにかく、昨晩までは、何もかも捨てて天の国に行きたいと言う憧れの魂が優勢な状態だった。しかし、メフィストフェレスの誘惑に乗って、まだ体験したことのない世界に行くことは、欲望のままにこの世界の中に手足を絡めつけている魂がまた募ってきたということだろうか?

前回の序章では、天の国の主人(神?)とメフィストフェレスの賭けでは、天の国の主人は、「良い人間というものはどんなに誘惑されとも、正しい道を忘れることはない。」とかけた。メイフィスフェレスは「ファウストは地上にある最高の楽しみを欲しいと願っている。決して満足できない哀れな男。」であり、誘惑に落とす賭けには負ける気がしないという。

『幸せだ、このまま時が止まればいいのに。』とファウストが呟いた時に、正しい道から外れているかいなやで賭けの勝敗が決まるようである。

最後まで読んで、何が正しいかったのか間違っていたのかの審判は疑問に感じている。この疑問は最終章でまた書く。

次回は、第2章 恋に落ちたファウスト。

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こころざし創研 代表
ティール・コーチ 小河節生
E-mail: info@teal-coach.com
URL: https://teal-coach.com/
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