こんにちは。
ゲーテの「ファウスト」の感想の追加を投稿する。
一応、「ファウスト」は読み終わったが、ファウストを読もうとしたきっかけである精神医学者C.G.ユングのファウストへの感想の詳細を「ユング自伝」に当たったので紹介して感想の感想を書く。
悪魔が必要だと考えたことは、「ユング自伝1」にこんなふうに書かれている。
悪魔とはいえ、それは排除できるものではなくて、まさに必要悪と言う捉え方をすると、ゲーテの「ファウスト」の様な下支えが欲しかったと言えよう。こんなふうに「ユング自伝1」には記されている。
ここからは、ユングの「ファウスト」への感想になる。ありていに言うと、あまり、高い評価ではない。
これは確かに道徳的であるべきとは私も感じるところ。ただ、悪魔メフィストフェレスとの契約では、” 『幸せだ、このまま時が止まればいいのに。』と呟いたら魂をメフィストフェレスに譲る”であった。
ファウストがもっと悪人であれば、幸せを感じてもそれを言葉にしない、時が止まればいいのにとも言わなければ、相当長期にわたって悪魔をこき使って欺くことができる。あっさりとは思わないのは私の方がより悪魔か?
私は、多くの人の命を直接間接に奪ったファウストが天に昇って行ったことには共感していないので、ユングのこの感想にもほぼ同意。
ファウストは地獄に堕ちるべきは私も思う。
この文章で、“母の神秘さ”とは何を示唆しているのか私はわからない。
メイフィストフェレスにもっと魔力と花を持たせてもよかったとは私も感じる。
この文章については、私はよくわからないところ。
この文章も理解できていないところ。ただ、哲学に傾倒しカントの『純粋理性批判』の考察に至ことになるようだ。
結局、あまりゲーテについてもその作品である「ファウスト」にも高い評価を与えていない印象を持ったのが結末だ。
「ファウスト」の完成までには相当の年月を要しているそうだが、現在の小説、映画、ドラマ、アニメあたりのストーリーと比較しても詰めの甘さを感じた。登場人物の心理描写や哲学、倫理観に物足りなさを私でも感じた。ユングならば尚更であったろう。
これまで投稿してきた私の「ファウスト」の感想はこちら。
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こころざし創研 代表
ティール・コーチ 小河節生
E-mail: info@teal-coach.com
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