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C.G.ユングを詠む(001)

こんにちは。

先日は、天外伺朗さんの「運命のシナリオ」感想を書いた。CGユングの無意識に対する認識が底にある。

これまで、私の学んできた精神世界に関することの多くは、無意識の領域へのアクセスを課題としてきたものだ。

ユングは、1939年に鈴木大拙氏の「禅仏教入門」に序文を載せて、禅に対する理解と関心を西洋人の立場から示しているそうだ。

その鈴木大拙氏から、マインドフルネスを有名にしたジョン・カバットジン博士が禅について学んでいる。

そのマインドフルネスの手法についてはジョン・カバットジン博士の系統のお弟子さんに直伝してもらった。

次にはミルトン・エリクソンがオリジナルのヒプノセラピー。エリクソンにユングとの接点があったかは知らないが、無意識を扱っていたところは共通している。

他にもユングの影響を受けた人はたくさんいるが、自分がその末裔になりそうなのが前述の2例ぐらい。

というわけで、いよいよ自分でも、ユングを読んでみる時が来たのかなと感じるこの頃(笑)。

ユングの著作の訳本を何冊か走り読みしたが、結構眠くなる。日本では、ユング研究では第一人者だった故河合隼雄先生が表された「ユングの生涯」が読みやすかったので、どんな人でどんな成果を出したのか、私の気づきをまとめておきたい。

私のバイアスのかかった気づきなので、わかりにくかったり、初歩的すぎるところはご容赦願いたい。

1.Carl Gustav Jung (1875-1961)

スイスの精神医学者で、アーリア人。コンプレックス、内向―外向などの言葉で記憶され、86歳で他界。

彼の心理学がどうして現在の我々に大きい意味を持つのであろうか。そのもっとも根本に存在する点は、彼が無意識ということに注目し、彼の患者である欧米人の意識の周辺に存在するものの意味を言い出そうとすることによって、ヨーロッパ文明社会の底層に隠された構造を的確に把握していたということである。1%

ヨーロッパに発生した特異な文化は、19世紀末から今世紀 (注20世紀のこと)初頭にかけて、その威力を全世界に揮い。その全てを支配するかに思われた。(中略)

しかし、最近になってアメリカのヴェトナムにおける失敗が象徴するように、世界の人々は欧米中心主義が崩壊しつつあることを感じ取っている。1%

ユングは一般の人々が欧米中心主義に何らの疑問も持たない頃から、それに対する深い疑いによって自ら悩み、彼のもとに訪れてくる患者の悩みの底に同様の問題が存在していることに気づいていた。

ヨーロッパの文化を支える二つの柱、キリスト教と自然科学に対して、彼の疑いの目は向けられた。キリスト教と自然科学は時に相対立したりしながらも、うまく相補的に働き、ヨーロッパの繁栄を支えてきたものである。

しかしながら、両者ともに堅固な体系を形成するにあたって、それと相容れないものを峻厳に拒否する性格がある。したがってそこから締め出されたものは、欧米人の無意識の領域へと追いやられていく。1%

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河合隼雄著[ユングの生涯」
電子版のためページ数が%表示。

元々、人が持っていた意識が分離されて無意識の領域に押し込められていく。たとえば男らしさとか女らしさは、女はもっちゃダメとか男はもっちゃダメということで、いわゆる男性性と女性性は分離されてしまう。

結婚も一夫一婦制であるというのも、それだ。そうでない民族は野蛮族と烙印を押されるわけだ。

他にもキリスト教と自然科学の前に、分離させられた意識はたくさんあるはず。

ユングはキリスト教も自然科学も、それを否定しようとするのではない。そこに次元の異なる新しい要素が加わり、高次の統合性を目指す必要を説くのである。2%

現代は不安の時代であると言われる。我が国を例にとってみても、親子、夫婦などの家族関係のあり方に確固とした規範を持たぬために、家庭内暴力や離婚などの問題が急激に増加している。2%

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ユングとてキリスト教と自然科学にとって変わるような解決策を示してくれていったわけではない。しかし、自身と身の回りに起こる現象に素直に感覚を傾けて対応することで道が開けることを示唆していったのではないか?

読んでいただく文章というよりは、独り言みたいな文章になりそうなので、ご了承ください。

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こころざし創研 代表
ティール・コーチ 小河節生
E-mail: info@teal-coach.com
URL: https://teal-coach.com/
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